2023MLBワイルドカードとは?プレーオフに向けた第2の争い

放送コンテンツ
Image by Adriano Gadini from Pixabay
記事内に広告が含まれています。

MLB(メジャーリーグベースボール)は、アメリカンリーグ(以下、ア・リーグ)とナショナルリーグ(以下、ナ・リーグ)の2リーグ制になっていて、各リーグ15チーム(計30チーム)それぞれが162試合のレギュラーシーズンを戦います。

レギュラーシーズンで上位に入り、リーグチャンピオンおよびワールドチャンピオンを目指します。

本記事では、MLBのワイルドカードとは何か、そしてプレーオフとの関係について説明し、ワイルドカード争いの現況について紹介します。

2023シーズンの日本関係メジャー登録選手

リーグチーム選手の記事を開く
ア・リーグ
東地区
トロント・ブルージェイズ菊池雄星
ア・リーグ
東地区
ボストン・レッドソックス吉田正尚
ア・リーグ
中地区
ミネソタ・ツインズ前田健太
ア・リーグ
西地区
ロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平
ア・リーグ
西地区
オークランド・アスレチックス
→7/20ボルティモア・オリオールズ
藤浪晋太郎
ナ・リーグ
東地区
ニューヨーク・メッツ千賀滉大
ナ・リーグ
中地区
シカゴ・カブス鈴木誠也
ナ・リーグ
中地区
セントルイス・カージナルスラーズ・ヌートバー
ナ・リーグ
西地区
サンディエゴ・パドレスダルビッシュ有
※本ページの放送配信情報は2023年10月時点のものです。
※最新の放送配信状況は各サービスの公式サイトにてご確認ください。

2023MLB地区順位とワイルドカード順位

ワイルドカードとは何かについて説明する前に2023シーズンのワイルドカード争いの現況を示します。

重要になってくるのは勝率です。

ア・リーグ地区順位とワイルドカード順位

ア・リーグ地区順位およびワイルドカード順位

最終10月2日(日本時間)までの
ア・リーグ地区順位およびワイルドカード順位

東地区
チーム名関係選手勝率勝差試合
1オリオールズ藤浪晋太郎.623162101610
2レイズ.611216299630
3ブルージェイズ菊池雄星.5491016289730
4ヤンキース.506716282800
5Rソックス吉田正尚.481416278840
中地区
チーム名関係選手勝率勝差試合
1ツインズ前田健太.53716287750
2タイガース.481916278840
3ガーディアンズ.469216276860
4Wソックス.37715162611010
5ロイヤルズ.3465162561060
西地区
チーム名関係選手勝率勝差試合
1アストロズ.55616290720
2レンジャーズ.55616290720
3マリナーズ.543216288740
4エンゼルス大谷翔平.4511516273890
5アスレチックス.30923162501120
ワイルドカード
チーム名関係選手勝率勝差試合
1レイズ.611116299630
2レンジャーズ.555616290720
3ブルージェイズ菊池雄星.549416289730
4マリナーズ.5432116288740
5ヤンキース.5062616282800
6Rソックス吉田正尚.4815416278840
7タイガース.4815016278840
8ガーディアンズ.4691216276860
9エンゼルス大谷翔平.4506316273890
10Wソックス.376512162611010
11ロイヤルズ.34575162561060
12アスレチックス.30866162501120

ナ・リーグ地区順位とワイルドカード順位

ナ・リーグ地区順位およびワイルドカード順位

最終10月2日(日本時間)までの
ナ・リーグ地区順位およびワイルドカード順位

東地区

チーム名関係選手



勝率
1ブレーブス162104580.642
2フィリーズ16290720.55614
3マーリンズ16184770.5225.5
4メッツ千賀滉大16174870.46010
5ナショナルズ16271910.4383.5
中地区

チーム名関係選手



勝率
1ブリュワーズ16292700.568
2カブス鈴木誠也16283790.5129
3レッズ16282800.5061
4パイレーツ16276860.4696
5カージナルスラーズ・ヌートバー16271910.4385
西地区

チーム名関係選手



勝率
1ドジャース162100620.617
2Dバックス16284780.51916
3パドレスダルビッシュ有16282800.5062
4ジャイアンツ16279830.4883
5ロッキーズ162591030.36420
ワイルドカード

チーム名関係選手



勝率
1フィリーズ16290720.5556+5.5
2マーリンズ16184770.5217+0.5
3Dバックス16284780.51850
4カブス鈴木誠也16283790.51231
5レッズ16282800.50621
5パドレスダルビッシュ有16282800.50620
7ジャイアンツ16279830.48773
8パイレーツ16276860.46913
9メッツ千賀滉大16174870.45961.5
10カージナルスラーズ・ヌートバー16271910.43833.5
10ナショナルズ16271910.43830
12ロッキーズ162591030.364212

MLBワイルドカードとは?

MLBは、ア・リーグとナ・リーグの2リーグ制でレギュラーシーズンを競います。

各チームのレギュラーシーズン162試合の結果からポストシーズンとなるプレーオフトーナメントに進出するチームが決まります。

プレーオフに出場するのは、各リーグの各地区の1位チームと各リーグのワイルドカード争いの上位勝率3チームです。

レギュラーシーズンの対戦数

2023年のレギュラーシーズンでは、162試合の内、同一リーグ内で116試合行い、別リーグチームとの交流戦を46試合行う組み合わせで行われています。

2023年の特徴は、各チームが両リーグの全チームと対戦がある点で、大谷翔平選手の影響があったとされています。(大谷翔平選手が全チームと対戦して、見れるようにしたのではと言われています)

対戦内容は、次の通りです。

同地区内計52試合
(4チームと各13試合)

同リーグの他地区相手に計64試合
(4チームと各7試合、6チームと各6試合)

交流戦(インターリーグ)を計46試合
(各チームと各3〜4試合)

ワイルドカード

レギュラーシーズン162試合の勝敗で各リーグの各地区の順位を競います。

各地区で1位になれば、自動的にプレーオフに進めます。

それ以外のチームは、各リーグの全体で勝率の高い3チームが勝ち抜けできます。

(2012年〜2021年までは上位2チーム、2022年〜は3チームに拡大)

この各地区1位を除くチームの勝率競争がワイルドカード争いとなります。

プレーオフに進出できるチームは、

各リーグの各地区1位のチーム(計6チーム)

各リーグで地区1位を除き、勝率上位3チーム(計6チーム)

となり、計12チームがプレーオフに進出します。

更にプレーオフ進出チームを次の通り成績順にシードします。

第1シード枠:各リーグの地区優勝チームで勝率1位

第2シード枠:各リーグの地区優勝チームで勝率2位

第3シード枠:各リーグの地区優勝チームで勝率3位

第4シード枠:各リーグのワイルドカードで勝率1位

第5シード枠:各リーグのワイルドカードで勝率2位

第6シード枠:各リーグのワイルドカードで勝率3位

下表は、例としてア・リーグの成績によるプレーオフ進出チームとシード枠の決まり方を示したものです。

例:プレーオフ進出チームの決まり方

ワイルドカード争いで同率になった場合

上記のように各チームの勝率に差が出た場合は良いのですが、複数チームが同率になる可能性があります。

もしワイルドカード3位が2チーム同率の場合は、

2021年以前は『ワンゲームプレーオフ』と呼ばれるシーズン163試合目となるゲームが行われていました。

2022年以降は対戦成績を数学的に評価し順位を決定する仕組みとなり『ワンゲームプレーオフ』は実施されない事になりました。

ワイルドカード争いで同率になった場合の数学的評価による順位の決め方は次のとおりです。

1)直接対決での対戦成績(勝率)

2)同地区内チームとの対戦成績(勝率)

3)同リーグ他地区チームとの対戦成績(勝率)

以下、NFLタイブレークルールに類似した成績比較が行われ決定します。

プレーオフトーナメント

上記の例で各チームがプレーオフに進出した場合のトーナメントは下図の通りになり、トーナメントの各回戦には次のシリーズ名が付いています。

1回戦:ワイルドカードシリーズ3試合:2試合先勝

2回戦:ディビジョンシリーズ5試合:3戦先勝

準決勝:リーグチャンピオンシップシリーズ7試合:4戦先勝

決勝:ワールド シリーズ7試合:4戦先勝

例:ア・リーグのプレーオフトーナメント表

2023プレーオフトーナメントの日程

2023プレーオフトーナメントの日程が発表されています。

日本時間で記載

ワイルドカードシリーズ:
10月4日〜

ディビジョンシリーズ:
10月8日〜

リーグチャンピオンシップシリーズ:
ア・リーグ10月16日〜
ナ・リーグ10月17日〜

ワールドシリーズ:
10月28日〜

詳細は下表の通りです。

シリーズ名ア・リーグナ・リーグ
ワイルドカード
シリーズ
3試合:2試合先勝
10月4日
10月5日
10月6日
10月4日
10月5日
10月6日
ディビジョン
シリーズ
5試合:3戦先勝
10月8日
10月9日
10月11日
10月12日
10月14日
10月8日
10月10日
10月12日
10月13日
10月15日
リーグチャンピオンシップ
シリーズ
7試合:4戦先勝
10月16日
10月17日
10月19日
10月20日
10月21日
10月23日
10月24日
10月17日
10月18日
10月20日
10月21日
10月22日
10月24日
10月25日
ワールドシリーズ
7試合:4戦先勝
10月28日
10月29日
10月31日
11月1日
11月2日
11月4日
11月5日
2023MLB シード:出場チーム [略称]

【ア・リーグ】

第1シード:ボルチモア・オリオールズ [BOL]
第2シード:ヒューストン・アストロズ [HOU]
第3シード:ミネソタ・ツインズ [MIN]
第4シード:タンパベイ・レイズ [TB]
第5シード:テキサス・レンジャーズ [TEX]
第6シード:トロント・ブルージェイズ [TOR]

【ナ・リーグ】

第1シード:アトランタ・ブレーブス [ATL]
第2シード:ロサンゼルス・ドジャース [LAD]
第3シード:ミルウォーキー・ブリュワーズ [MIL]
第4シード:フィラデルフィア・フィリーズ [PHI]
第5シード:マイアミ・マーリンズ [MIA]
第6シード:アリゾナ・ダイヤモンドバックス [AZ]

2023MLBプレーオフ トーナメント表

ア・リーグ優勝:テキサス・レンジャーズ
ナ・リーグ優勝:アリゾナ・ダイヤモンドバックス

ワールドシリーズ優勝:テキサス・レンジャーズ

2023-11-2最終結果 2023MLBプレーオフトーナメント レンジャーズ制覇

目次に戻る

2023シーズンMLBのチーム数

2023シーズンのMLBは、ア・リーグとナ・リーグに3つの地区(東地区・中地区・西地区)があり、各地区に5チームが編成され、全体で30チームとなっています。

以下に2023シーズンを戦う各リーグ・各地区のチーム構成と所属する注目選手を示します。

ア・リーグ東地区

ア・リーグ東地区の5チームは以下の通りです。

チーム名称本拠地球場名
(通称含む)
注な選手
(WBC代表国など)
タンパベイ・
レイズ
トロピカーナ・
フィールド
ランディ・アロザレーナ(MEX)
トロント・
ブルージェイズ
ロジャーズ・
センター
菊池雄星(JPN)
ゲレーロ・Jr(本塁打王)
ニューヨーク・
ヤンキース
ヤンキー・
スタジアム
アーロン・ジャッジ(MVP)
ボストン・
レッドソックス
フェンウェイ・
パーク
吉田正尚(JPN)
ルイス・ウリアス(MEX)
ボルティモア・
オリオールズ
オリオール・
パーク
藤浪晋太郎(JPN)
セドリック・マリンズ(USA)

ア・リーグ中地区

ア・リーグ中地区の5チームは以下の通りです。

チーム名称本拠地球場名
(通称含む)
注な選手
(WBC代表国など)
カンザスシティー・
ロイヤルズ
カウフマン・
スタジアム
サルバドール・ペレス
(本塁打王・打点王)
クリーブランド・
ガーディアンズ
プログレッシブ・
フィールド
ホセ・ラミレス
(オールスター4回)
シカゴ・
ホワイトソックス
ギャランティード・
レート・フィールド
ティム・アンダーソン
(USA)
デトロイト・
タイガース
コメリカ・パークハビアー・バエズ
(PRI)
ミネソタ・
ツインズ
ターゲット・
フィールド
前田健太(JPN)
カルロス・コレア(PRI)

目次に戻る

ア・リーグ西地区

ア・リーグ西地区の5チームは以下の通りです。

チーム名称本拠地球場名
(通称含む)
注な選手
(WBC代表国など)
オークランド・
アスレチックス
オークランド・
コロシアム
シアトル・
マリナーズ
T-モバイル・パークフリオ・ロドリゲス(DOM)
テキサス・
レンジャーズ
グローブ・ライフ・
フィールド
ヒューストン・
アストロズ
ミニッツ・
メイド・パーク
カイル・タッカー(USA)
ホセ・アルトゥーベ(VEN)
ジャスティン・バーランダー
(サイ・ヤング賞)
ロサンゼルス・
エンゼルス
エンゼル・スタジアム・
オブ・アナハイム
大谷翔平(JPN)
マイク・トラウト(USA)

ナ・リーグ東地区

ナ・リーグ東地区の5チームは以下の通りです。

チーム名称本拠地球場
(通称含む)
注な選手
(WBC代表国など)
アトランタ・
ブレーブス
トゥルイスト・
パーク
マックス・フリード(投手GG)
ニューヨーク・
メッツ
シティ・
フィールド
千賀滉大(JPN)
エドウィン・ディアス(PRI)
ジェフ・マクニール(首位打者)
フィラデルフィア・
フィリーズ
シチズンズ
・バンク・
パーク
カイル・シュワーバー(本塁打王)
トレイ・ターナー(首位打者)
JT・リアルミュート(捕手GG)
ブライス・ハーパー(MVP)
マイアミ・
マーリンズ
ローンデポ・
パーク
サンディ・アルカンタラ
(DOM)
ワシントン・
ナショナルズ
ナショナルズ・
パーク

ナ・リーグ中地区

ナ・リーグ中地区の5チームは以下の通りです。

チーム名称本拠地球場名
(通称含む)
注な選手
(WBC代表国など)
シカゴ・
カブス
リグレー・
フィールド
鈴木誠也(JPN)
ダンズビー・スワンソン
(遊撃手GG)
シンシナティ・
レッズ
グレート・
アメリカン・
ボール・パーク
セントルイス・
カージナルス
ブッシュ・
スタジアム
ラーズ・ヌートバー(JPN),
ポール・ゴールドシュミット(MVP)
ノーラン・アレナド(USA)
ピッツバーグ・
パイレーツ
PNCパーク
ミルウォーキー・
ブリュワーズ
アメリカン
ファミリー・
フィールド

ナ・リーグ西地区

ナ・リーグ西地区の5チームは以下の通りです。

チーム名称本拠地球場名
(通称含む)
注な選手
(WBC代表国など)
アリゾナ・
ダイヤモンドバックス
チェイス・
フィールド
メリル・ケリー(USA)
コロラド・
ロッキーズ
クアーズ・
フィールド
サンディエゴ・
パドレス
ペトコ・
パーク
ダルビッシュ有(JPN)
マニー・マチャド(DOM)
フアン・ソト(DOM)
サンフランシスコ・
ジャイアンツ
オラクル・
パーク
ロサンゼルス・
ドジャース
ドジャー・
スタジアム
ムーキー・ベッツ(USA)
フリオ・ウリアス(MEX)
フレディ・フリーマン(CAN)

目次に戻る

MLBの日程と放送配信

Photo by Lesly Juarez on Unsplash

2023年シーズンMLBの日程(日本時間)は、

レギュラーシーズン開幕2023年3月31日

オールスターゲーム:2023年7月12日
【Tモバイル・パーク(シアトル・マリナーズの本拠地)】

レギュラーシーズン最終戦:2023年10月2日

ポストシーズン:10月4日〜

となっており、ワールドチャンピオンが決定します。

ワイルドカードシリーズ:
10月4日〜

ディビジョンシリーズ:
10月8日〜

リーグチャンピオンシップシリーズ:
ア・リーグ10月16日〜
ナ・リーグ10月17日〜

ワールドシリーズ:
10月28日〜

放送配信サービスは次の通りです。

2023年

JSPORTS】
BSスカパーで放送のJSPORTS1〜4の4チャンネル
エンゼルス戦を中心に1日2試合程度を放送(再放送あり)
有料放送。(JSPORTSオンデマンドではMLB試合の配信なし)
ネット配信なし。遠隔視聴にも制限あり。
録画可能。日本語解説

【NKH】
主にBS1で放送。(BS1サブチャンネル併用)
エンゼルス戦および日本人投手先発試合を1日2試合程度放送(再放送あり)
録画可能。日本語解説。

ABEMA】
無料配信と有料プレミアム配信を併用
プレミアムは、初加入時14日間無料視聴可能。
エンゼルス戦およびレッドソックス戦中心に1日2試合程度配信
再配信はプレミアム。ダイジェスト配信は無料あり。
日本語解説。

【SPOTV NOW・・・U-NEXTでも視聴可能
有料配信。
U-NEXTで追加料金なしに利用できるサービスを展開。
1日8試合配信日本人所属チームは大方網羅できる。
エンゼルス戦や日本人投手先発試合は日本語解説が多い
ライブ配信中に追っかけ再生もできます。
見逃し配信で深夜の試合を早朝に倍速再生で視聴可能。
英語解説もあり。

MLB.TV】
有料配信。
MLBの全試合を配信
全て英語解説



2022年実績

【Hulu】
2022年は配信。2023年は配信しない。

サービス名視聴料
月額税込
NHK無料
JSPORTS※2,944円
ABEMA
プレミアム
960円
SPOTV NOW2,000円
年間20,000円
SPOTV NOW
(U-NEXT)
2,000円
(U-NEXT2,189円)
[1200p利用可能]
MLB.TV月額24.99ドル
[広告]
[U-NEXT SPOTV]

目次に戻る

まとめ

2023MLBのレギュラーシーズンでは、地区1位となることが第1優先となりますが、他地区のチームの勝率を上回ることが、プレーオフに向けた第2の駆け引きとなってきます。

そしてワイルドカード順位によって、トレードデッドライン(2023シーズンは日本時間8月2日7時)では、プレーオフ向けたトレード補強が活発にオコなれることになります。

推しチームの地区順位と共にワイルドカード争いにも注目しましょう。

そしてMLBの放送配信で各チームを応援していきましょう。