4Kテレビで立体音響!ドルビーアトモス対応コンテンツの楽しみ方

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立体音響と呼ばれるドルビーアトモスがクローズアップされています。ドルビーアトモス対応の4Kテレビを買ったけど立体音響が実感できないと感じている人も多いのではないでしょうか。

立体音響を体感するには、ドルビーアトモス対応4Kテレビのような再生機器だけではなく、ドルビーアトモス対応コンテンツの方がはっきりと体感できます。

期待しているような立体音響を体感するために、どのように視聴したら良いのか?ドルビーアトモスを体感するための視聴方法を紹介していきます。

※本記事は、2022年12月時点の情報を使用しています。
※最新の情報は各メーカーおよびサービスの公式サイトで確認の上、ご利用ください。

ドルビーアトモスって何が違うのか

ドルビーアトモスは立体音響だと言うことは知っていますが、従来のデジタルサラウンドと何が違うのかを簡単に説明しておきます。

従来のデジタルサラウンドでは、映像に合わせて、各スピーカーから出る音をデータとして記録してあって、それを再生するシステム(5.1chや7.1chなど)に合わせて再生しています。
そのデータには頭上方向からのデータは無かったので、スピーカーを2次元で配置し、前後左右への音の移動や音の広がりで音場を表現しています。

それに対してドルビーアトモスは、映像に出てくる物体の音がどの位置から聞こえてくるのかをマッピングしたデータを記録しているので、ドルビーアトモス対応の4Kテレビではデータに記録されている物体の位置情報によって、その方向から音が聞こえるように音場表現を制御してくれます。

本格的なドルビーアトモス再生として、家庭用のドルビーアトモス再生には、上部スピーカーを2基ないし4基使用する、5.1.2chや5.1.4chなどが推奨されていて、上部にスピーカーを配置することによって、リアルな情報音声の再生がやりやすくなってきて、頭上方向の位置も含めた音声データにより、頭上を飛んでいくヘリコプターの音もリアルに再現できます。

立体音響と言う言葉で十分伝わるのですが、ドルビーアトモスでは物体毎に音の聞こえる位置が記録されている点が大きな違いになっています。

ドルビーアトモス対応4Kテレビでは頭上方向の音をバーチカルバーチャルサラウンド再生技術で疑似的に再現するのですが、ハイエンドモデルになってくると上向きのイネーブルドスピーカーを搭載していて、よりリアルな立体音響の再現を可能にしています。

ドルビーアトモス対応コンテンツが必要

ドルビーアトモスの再生にはドルビーアトモス対応4Kテレビなどの再生対応機器が必要ですが、ドルビーアトモス対応機器で再生すればどのような番組でもドルビーアトモス再生になるわけではありません。

確かにドルビーアトモス対応機器のバーチカルバーチャルサラウンド再生技術を利用すれば、ある程度は疑似的に立体的な音場を作ることができますが、音が聞こえる方向のデータがマッピングされていないコンテンツでは、映像と音声を一致させるすべがありません。

雰囲気的には良いもののきちんとドルビーアトモスを体感したいとなると不十分になってしまいます。

よって、映像と音声が一致したドルビーアトモス再生には、ドルビーアトモス対応4Kテレビとドルビーアトモスで記録されたコンテンツが揃う必要があります。

一般的に入手し易いドルビーアトモス対応コンテンツはUltra HDブルーレイディスクです。Ultra HDブルーレイディスクであれば、映像,音声ともに高い品質で提供してくれるのでドルビーアトモスを体感するのに最適なコンテンツとなります。

その他のコンテンツとしては、新4K衛星放送や地デジタル放送などがありますが、基本的に5.1chデジタルサラウンドまでの対応になっていてドルビーアトモスでの放送は見たことがありません。

ネット配信動画サービス(ドルビーアトモス対応/HDR対応コンテンツ)では、U-NEXTやNetflix,AmazonPrimeVideoがドルビーアトモス対応コンテンツを配信しています。
まだ多くのコンテンツは存在していないので、自分の見たい映画やライブ映像などがドルビーアトモスでは見れないことが多いのが現実です。

今後、拡充されていくことは間違いないので、それを待つしかありません。

現状で好きな映画や音楽ライブをドルビーアトモスで視聴したい場合には、Ultra HDブルーレイディスク(ドルビーアトモス対応)を利用するのが一番間違いのない選択になってきます。

おすすめUltra HDブルーレイディスク(ドルビーアトモス対応)

ドルビーアトモス再生に必要な機器

ドルビーアトモスを視聴するにはドルビーアトモス再生に対応している再生機器が必要です。

例えば、
・Ultra HDブルーレイディスクプレイヤー
・ストリーミングデバイス
・4Kテレビ
・サウンドバー
・AVアンプ
・HDMIケーブル

などです。

Ultra HDブルーレイディスクプレイヤー

Ultra HDブルーレイディスクプレイヤーを利用するのであれば、HDMIによって映像とともに音声をビットストリーム出力して、ドルビーアトモス対応4Kテレビに接続すれば、4Kテレビが立体音響を再現してくれます。

ストリーミングデバイス

ストリーミングデバイスを利用する場合もAppleTV4Kなどを利用すれば、HDMI経由でドルビーアトモス対応4Kテレビが立体音響を再生してくれます。

4Kテレビ

4Kテレビのスピーカーで再生品質に不満がある場合は、ドルビーアトモス対応サウンドバーやドルビーアトモス対応AVアンプを利用するのもアップグレードした体感を得る手段になってきます。

先ずは4Kテレビで再生してみてからアップグレードしていくかを判断します。

HDMIケーブル

HDMIケーブルは、HDMI 2.0 以下とHDMI 2.1の規格があります。
簡単に分けると、HDMIケーブルで4K映像と音声を伝送しようとした場合HDMI 2.1が必須となります。
どのような構成で映像と音声を伝送するかによって違ってくるのですが、4K映像+高音質を伝送するケーブルはデータ伝送容量の大きなHDMI 2.1,高音質だけを伝送する場合はHDMI 2.0でも良いと覚えれば簡単です。

ドルビーアトモス再生機器

ドルビーアトモス再生対応の4KテレビとAVアンプの違い

ドルビーアトモスを再生できる4Kテレビは、テレビに内蔵されたスピーカーで音場を作るため、立体的に音場を創るためには音が前後左右上下から聞こえるようにしなければなりません。画面から出す音を反射や遅延などを利用して違う方向から聞こえたかのように疑似的に立体音場を作っています。

このように疑似的に音場を創ることをバーチャル再生技術と言いますが、家庭で作るホームシアターのほとんどはバーチャル再生であるとも言えます。

ただ、AVアンプで5.1.2chなどで組んだホームシアターの方が、利用できるスピーカー数が増えて、視聴者を取り囲むようにスピーカーを配置できるため、立体音場として音が出てくる方向にリアル感が増して臨場感が高まり易くなります。

ドルビーアトモス対応4Kテレビ


4Kテレビにはドルビーアトモス対応のテレビが多数あります。
テレビのグレードによって、スピーカー数やスピーカーの種類(役割)が違ったものが付いたりします。

テレビで高品質な音響を楽しみたいと考えている方は、ドルビーアトモス対応と言うだけではなく、スピーカーの数や配置,種類を確認してください。

おすすめは上向きのイネーブルドスピーカーとウーファーが付いているハイエンドグレードの4Kテレビになってきます。
上下の立体感を出すのには、上向きスピーカーが最適です。また、ウーファーがあれば低音の迫力が全然違ってきます。

4Kテレビのドルビーアトモス対応スピーカー構成

パナソニック4K有機ELテレビ TH-65JZ2000では
・イネーブルドスピーカー:2
・ワイドスピーカー:2
・フルレンジ:3
・ウーハー:1
7つのスピーカーセットをテレビに内蔵しています。
パナソニックの力の入れようには驚きます。

パナソニック4K有機ELテレビについては、関連記事で詳細を紹介しています。

4Kテレビのドルビーアトモス対応スピーカー構成

主要メーカー ハイエンドモデルのスピーカー配置構成

ハイエンドモデルのスピーカー配置構成
※ツィーターとフルレンジを組み合わせたスピーカーなどは2ウェイとして1つのカウントにしています。

ドルビーアトモス対応サウンドバー

ドルビーアトモス対応のサウンドバーならば、ドルビーアトモス対応コンテンツを再生すれば、広がりのある立体音場を簡単に作ってくれます。

使い方が簡単で、テレビとHDMIで接続し、電源を入れるだけで利用できます。

選定方法は3.1chとなっているサブウーファー付きがおすすめです。専用のウーファーの方が自然な迫力ある低音を楽しめて満足感が高いと思います。

サブウーファーまでの低音が要らない・きらいだと言う方は、サウンドバー単体でも良い音の製品が多数あります。

また、サウンドバーは薄厚横長形状のものが多いので、テレビの下または上に設置しやすく、スペースを取らないので導入ハードルが低くて良いと考えます。サブウーファー付きでも低音は音の指向性が少ないのでサブウーファーを置ける範囲が広く、置く場所に困ることが少ないと思われます。

小さくてコンパクトで音が良くて手頃な価格なので大人気になっています。テレビのスピーカーの音質が合わない方やもっと迫力が欲しい方に最適です。

サウンドバーによるドルビーアトモス再生システム

ソニーHT-G700サウンドバーは
フロント✕2,センター,サブウーファーの3.1ch構成になっています。
バーチャルサラウンド技術により左右後方や上方への音の広がりを作り出します。
サブウーファーにより低音はパンチの効いた小気味良い音が響きます。

サイズは幅980mm×高さ64mm×奥行108mm
ととても薄型コンパクトなのでテレビ下への配置もすっきとり収まります。
サブウーファーは
幅192mm×高さ387mm×奥行406mm
と幅はスリムなので空いているスペースに置くことが可能です。

更に上位機種HT-ST5000では、7.1.2chの構成でイネーブルドスピーカーも配置して上方への音をよりリアルに再現することが出来るようにして、立体音場の臨場感を高める構成になっています。

ドルビーアトモス対応AVアンプ

ドルビーアトモスを再生するにはAVアンプの利用がベストな選択です。

AVアンプで複数本のスピーカーを設置する必要があるので、費用も場所も必要になり敷居が高くなってしまいますが、5.1.2chで組んだホームシアターでも、視聴者を取り囲むようにスピーカーを配置できるため、立体音場がリアルに再現できて臨場感の高い再生が可能になります。

5.1.2chは初歩的なのですが、本格的なドルビーアトモス再生を目指すのであれば、一番検討しやすい構成となります。

従来のドルビーサラウンドでは5.1chや7.1chが主なシステム構成でしたが、ドルビーアトモスでは5.1.2chや7.1.2chと言うシステム構成になります。最後の.2chが頭上方向の音を出すスピーカーの数を表す数字になっています。

ドルビーアトモス再生5.1.2chシステム

AVアンプで組んだシステムの場合、最低でも10万円の構成になってしまいます。

ただし、スピーカーは最初から全本を揃える必要は無いと思います。

先ず、AVアンプにお金を掛けて、フロント2本とサブウーファーから始めると楽しみながら徐々にステップアップしていけます。

以降の優先順としては、バックサラウンド>フロントハイト>センターと考えますが、その辺の必要性は個々に変わってくるところです。

まとめ

ドルビーアトモス対応コンテンツの楽しみ方を紹介してきました。

4Kテレビのドルビーアトモス機能で再生するのもドルビーアトモスです。
サウンドバーを利用すれば、更に臨場感が高まります。
AVアンプを利用すれば、立体音場のリアル感が増幅し迫力満点に楽しむ事が出来ます。

楽しみ方は、設置スペースや予算によって変わってくるので、最適な楽しみ方を見つけていきましょう。