4K放送は従来の放送よりも高い周波数帯を利用しています。
アンテナケーブルに注意しないと電波の洩れにより減衰してしまい、画質が悪くなったり、ブロックノイズが入ったりと不調になる可能性があります。
この記事では、4K放送用アンテナケーブルの仕様と敷設上の注意事項を紹介します。
4K放送用アンテナケーブルの種類
4K放送用アンテナケーブルは、基本的にS4CFB以上の同軸ケーブルを使用します。
S4CFBは対応周波数10~3224MHzの高周波帯域に対応するケーブルです。
アンテナケーブルの仕様は下図の通りです。
S:BS/CS用
4:絶縁体直径4mm
C:75Ω
F:発泡ポリエチレン
B:編組+アルミ箔
S4CFBは絶縁体(発泡ポリエチレン)の直径が4mmで2重シールドになっています。
S4CFBの上にはS5CFBがありますが、絶縁体(発泡ポリエチレン)の直径が4mmから5mmに太くなってくるので、外被の外径も約6mmから約7.7mmに太くなり屈曲性が低下し使いにくなります。
そのため、テレビ背面などの取り回しスペースが少ない場所は、S4CFBが利用される場合が多くなります。
4K8K対応のS2CFBケーブルも存在するのでS4CFB以上が絶対ではありませんが、狭い部分を取り回す等でなければS4CFBがベストだと考えます。
4K放送用アンテナケーブル接栓
アンテナケーブルの末端に取り付けるのが接栓です。
テレビなどアンテナ入力F型端子にねじ込んで接続できるF型接栓を利用するとシールド性能に優れているのでトラブルが少なくなります。
F型接栓にも4K8K対応となっている高周波対応のものがあります。
一番電波漏洩が心配される部分でもあり、4K8K対応が高価なわけでもないので、4K8K対応F型接栓を選定した方が安心です。
F型接栓は、同軸ケーブルのサイズに合ったものを利用します。
5C同軸ケーブルには、5C用のF型接栓を使用します。
4K放送用アンテナケーブル分配器
アンテナケーブル分配器は、例えばBSアンテナケーブルを2つに分配する時に使用します。
分配すると電波が弱まる可能性があるので、分配数が増えすぎないように注意が必要です。
参考に分配実例を示すので参考にしてください。
ケーブルの太さや長さにも関係してくるので利用環境によって変わってきます。
4K放送用アンテナケーブル混合器・分波器
分配器ではなく、混合器・分波器を利用することもあります。
地デジ電波とBS電波を混合器で混合し、ケーブル1本で長距離伝送できるのがメリットです。
テレビ設置場所付近で分波器で地デジ電波とBS電波に分波します。
混合⇒分波の工程では電波が弱まるということは少ないと考えます。
混合器・分波器は両用できる製品が多いので別物と言うわけではなく、入力と出力の方向によって機能が変わって呼び名を変えている製品が多く見られます。
混合器・分波器を利用したシステムについても参考図を示します。
4K放送用アンテナケーブル敷設上の注意事項
先述したように4K放送は高周波数帯を利用するため、電波漏洩が問題になります。
特にWi-FiとBluetoothは2400MHzの周波数の電波を利用しているので、4K放送で利用する3224MHzの範囲と干渉しやすくなります。
Wi-FiとBluetoothの2400MHzの周波数帯で接続状態が著しく悪くなった場合は、電波漏洩を疑ってみましょう。
また、4Kアンテナ系統に4K非対応の機器を通すと以降の4K電波が損なわれてしまいます。
4K非対応の機器を使う場合は、4K非対応の機器用にアンテナケーブルを分配して接続する必要があります。
4K非対応の機器で4K受信できなかった例を関連記事で紹介しています。
まとめ
4K放送で利用できる同軸ケーブルは2重シールド以上の性能が求められます。
電波漏洩が起きると電波が弱って画質を確保できる情報伝達が出来なくなるからです。
また、接栓や分配器・混合器・分波器に関しても4K8K対応のものの利用が安心です。
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