2023シーズンのWRC(FIA世界ラリー選手権)は、1月19日のラリー・モンテカルロ(モナコ)で開幕です。
モータースポーツの中で一般公道を利用するラリーは、市街地や山道を猛スピードで滑走していくところに身近な部分と異次元なスリルが重なる魅力的なレースです。
路面は未舗装路(グラベル)、舗装路(ターマック)、圧雪路(スノー)、凍結路(アイス)と多様で状況に応じたドライブテクニックが見ものです。
マシンの挙動も上下左右ジャンプ有りと不規則で、ドライバーの運転テクニックとそれをサポートしているコドライバーの道順(ペースノート)の読み上げは見事としか言いようがありません。
2022年シーズンのWRC世界ラリー選手権では、2年連続でマニュファクチャラー、ドライバー、コドライバーのタイトル3冠を達成しました。
ドライバーでは、22歳のカッレ・ロバンペラがチャンピオンに輝きましたが、6歳からトヨタ スターレットで練習を始めたと言うから驚きます。
また、2022年シーズン最終戦はWRCラリージャパンが愛知・岐阜で開催され、大きな盛り上がりを見せました。
2023シーズンも11月16日~19日の日程でラリージャパンが開催されるので、今から楽しみで仕方ありません。
※最新情報は各放送配信サイトで確認の上、ご利用ください。
2023年WRC(世界ラリー選手権)の日程
2023年WRC(世界ラリー選手権)は全13戦を下記の日程で予定しています。
2023シーズン開幕は、1月19日(木)~22日(日)のラリー・モンテカルロ(モナコ)となります。
最終戦は11月16日(木)~19日(日)ラリー・ジャパンです。
WRC2023シーズンの日程
WRC2023シーズンの日程は次の13戦が予定されています。
未舗装路(グラベル)、舗装路(ターマック)、圧雪路(スノー)、凍結路(アイス)
ラウンド | 日程 | 名称・場所 | 路面 |
---|---|---|---|
第1戦 | 1月19日~22日 | ラリー・モンテカルロ | ミックス |
第2戦 | 2月9日~12日 | ラリー・スウェーデン | スノー |
第3戦 | 3月16日~19日 | ラリー・メキシコ | グラベル |
第4戦 | 4月20日~23日 | ラリー・クロアチア | ターマック |
第5戦 | 5月11日~14日 | ラリー・ポルトガル | グラベル |
第6戦 | 6月1日~4日 | ラリー・イタリア | グラベル |
第7戦 | 6月22日~25日 | ラリー・ケニア(サファリ) | グラベル |
第8戦 | 7月20日~23日 | ラリー・エストニア | グラベル |
第9戦 | 8月3日~6日 | ラリー・フィンランド | グラベル |
第10戦 | 9月7日~10日 | ラリー・ギリシャ | グラベル |
第11戦 | 9月28日~10月1日 | ラリー・チリ | グラベル |
第12戦 | 10月26日~29日 | ラリー・中央ヨーロッパ (ドイツ・オーストリア・チェコ) | ターマック |
第13戦 | 11月16日~19日 | ラリー・ジャパン(日本) | ターマック |
2023年WRC世界ラリー選手権概要
2023シーズンに参戦するWRCマニュファクチャラーは
・トヨタ
・ヒュンダイ
・Mスポーツ・フォード
2023年WRC ドライバーエントリーリスト
2023年WRCのドライバーエントリーリストは以下の通りです。
トヨタ・ガズー・レーシングWRT
トヨタ・ガズー・レーシングWRTは、3年連続3冠獲得を目指しています。
勝田貴元/アーロン・ジョンストン組がTOYOTA GAZOO Racing WRTに昇格しました。
セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組は、スポット参戦で勝田貴元/アーロン・ジョンストン組と3台目のシートをシェアします。
ヒョンデ・シェル・モービスWRT
ヒョンデ・シェル・モービスWRTは、2023年がシリーズ参戦10年目となる。
2019年・2020年はマニュファクチャラータイトルを獲得したが、2021年・2022年とトヨタにタイトルを奪われました。
2022年は、最終戦ラリージャパンを含め年間計5勝しており、終盤戦で強さを見せました。
Mスポーツ・フォードWRT
Mスポーツ・フォードWRTは、イギリスの名門ラリーチームである。
2023年は、2019年王者のオット・タナクが加わえチーム補強を行った。
2022年は、ラリー・モンテカルロで優勝を飾っている。
2023年シーズンへの期待
2023年シーズンはトヨタがディフェンディングチャンピオンとなり3連覇を狙います。
ラリー・ジャパン2022で3位表彰台に上がった勝田貴元はTOYOTA GAZOO Racing WRTに昇格し、益々活躍が期待されます。
2023年ラリー・ジャパンでは表彰台の頂点を期待したいと思います。
2023年WRC(世界ラリー選手権)カテゴリー
WRCは市販車をベースに開発された車両が用いられるのも身近な感覚を持たせてくれる部分になっています。
カテゴリーはWRC,WRC2/WRC3,JWRCに分かれています。
最高峰のWRCで概要を記します。
WRCカテゴリーの概要(2022)
WRカーはエンジンパフォーマンスや空力性能を規定されており、
1.6リットル直噴ターボエンジンを搭載した4WD車が使用され、空力性能を高める大型スポイラーやカナードなどのエアロパーツの装着を規定しています。
タイヤはワンメイクでピレリ製のコントロールタイヤを導入しています。
2022シーズンからは、ハイブリッドシステムが導入されています。エネルギー回生システム(ERS)は全車共通で、ドイツのコンパクト・ダイナミクス製を使用します。
ハイブリッド化に伴い、トランスミッションが従来の6速から5速となっています。
シャシーではパイプフレームの導入が認められています。
WRCのポイントシステム
各大会は3~4日間で開催され、20程度のSS(スペシャルステージ)が設定されていて、各SSのタイムの合計で順位が決まり、上位なほど多くのポイントを得ることができます。
SSと次のSSまでの区間は交通ルールに従って移動します。
ドライバー選手権,コドライバー選手権とマニュファクチャラー選手権でポイントを競うことになります。
ドライバー選手権,コドライバー選手権
ドライバーとコドライバーそれぞれがポイントを競います。
SS合計タイムが早い順に10位までポイントを獲得します。
更に、大会ごとにひとつのSSが「パワーステージ」という特別な競技区間に指定され、このステージで上位5名に入るとボーナスポイントが加算されます。
マニュファクチャラー選手権
1チーム毎に1大会につき最大3台ノミネートできます。
上位2台がマニュファクチャラーズポイントを獲得し全大会での合計ポイントで競います。
例えば3名のドライバーが参戦し、2位、3位、4位となった場合、2位、3位の得点33点がその大会でのマニュファクチャラーズポイントとなります。
2022年シーズンの結果
2022年シーズンでは、2年連続でトヨタが3冠( マニュファクチャラー、ドライバー、コドライバー )を達成しました。
特に最終戦のラリー・ジャパンではトヨタの凱旋ラリーをトヨタのお膝元の愛知・岐阜で開催しました。
ラリーカーが全焼したり、ガードレールを突き破ったり、日本の秋の落ち葉の多い舗装路が印象に残りました。
2023年WRC世界ラリー選手権の状況
ラリー・ジャパン[Round 13]終了の成績は次の通りとなっています。
WRC マニュファクチャラーズ’チャンピオンシップ
順位 | チーム | P |
1 | トヨタ・ガズー・レーシング WRC | 548 |
2 | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT | 432 |
3 | Mスポーツ・フォード WRT | 287 |
WRC ドライバー’チャンピオンシップ
順位 | ドライバー | チーム | P |
1 | K.ロバンペラ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC | 250 |
2 | E.エバンス | トヨタ・ガズー・レーシング WRC | 216 |
3 | T.ヌービル | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT | 189 |
4 | O.タナック | Mスポーツ・フォード WRT | 174 |
5 | S.オジェ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC | 133 |
6 | E.ラッピ | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT | 113 |
7 | 勝田 貴元 | トヨタ・ガズー・レーシング WRC | 101 |
WRC 各ラウンド成績
第1戦 | 1月19日~22日 | モンテカルロ |
順位 | ドライバー | チーム |
1 | S.オジェ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
2 | K.ロバンペラ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
3 | T.ヌービル | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
4 | E.エバンス | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
5 | O.タナック | Mスポーツ・フォード WRT |
6 | 勝田 貴元 | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
第2戦 | 2月9日~12日 | スウェーデン |
順位 | ドライバー | チーム |
1 | O.タナック | Mスポーツ・フォード WRT |
2 | C.ブリーン | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
3 | T.ヌービル | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
4 | K.ロバンペラ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
5 | E.エバンス | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
32 | 大竹 直生 | トヨタ・ガズー・レーシング WRT NG |
42 | 小暮 ひかる | トヨタ・ガズー・レーシング WRT NG |
43 | 山本 悠樹 | トヨタ・ガズー・レーシング WRT NG |
第3戦 | 3月16日~19日 | メキシコ |
順位 | ドライバー | チーム |
1 | S.オジェ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
2 | T.ヌービル | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
3 | E.エバンス | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
4 | K.ロバンペラ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
5 | D.ソルド | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
23 | 勝田 貴元 | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
第4戦 | 4月20日~23日 | クロアチア |
順位 | ドライバー | チーム |
1 | E.エバンス | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
2 | O.タナック | Mスポーツ・フォード WRT |
3 | E.ラッピ | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
4 | K.ロバンペラ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
5 | S.オジェ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
6 | 勝田 貴元 | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
第5戦 | 5月11日~14日 | ポルトガル |
順位 | ドライバー | チーム |
1 | K.ロバンペラ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
2 | D.ソルド | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
3 | E.ラッピ | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
4 | O.タナック | Mスポーツ・フォード WRT |
5 | T.ヌービル | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
33 | 勝田 貴元 | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
第6戦 | 6月1日~4日 | イタリア |
順位 | ドライバー | チーム |
1 | T.ヌービル | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
2 | E.ラッピ | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
3 | K.ロバンペラ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
4 | E.エバンス | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
5 | A.ミケルセン | A.ミケルセン |
40 | 勝田 貴元 | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
第7戦 | 6月22日~25日 | ケニア(サファリ) |
順位 | ドライバー | チーム |
1 | S.オジェ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
2 | K.ロバンペラ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
3 | E.エバンス | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
4 | 勝田 貴元 | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
5 | D.ソルド | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
第8戦 | 7月20日~23日 | エストニア |
順位 | ドライバー | チーム |
1 | K.ロバンペラ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
2 | T.ヌービル | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
3 | E.ラッピ | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
4 | E.エバンス | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
5 | T.スニネン | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
7 | 勝田 貴元 | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
第9戦 | 8月3日~6日 | フィンランド |
順位 | ドライバー | チーム |
1 | E.エバンス | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
2 | T.ヌービル | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
3 | 勝田 貴元 | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
4 | T.スニネン | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
5 | JM.ラトバラ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
第10戦 | 9月7日~10日 | ギリシャ |
順位 | ドライバー | チーム |
1 | K.ロバンペラ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
2 | E.エバンス | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
3 | D.ソルド | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
4 | O.タナック | Mスポーツ・フォード WRT |
5 | E.ラッピ | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
6 | 勝田 貴元 | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
第11戦 | 9月28日~10月1日 | チリ |
順位 | ドライバー | チーム |
1 | O.タナック | Mスポーツ・フォード WRT |
2 | T.ヌービル | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
3 | E.エバンス | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
4 | K.ロバンペラ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
5 | 勝田 貴元 | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
第12戦 | 10月26日~29日 | 中央ヨーロッパ(ドイツ・オーストリア・チェコ) |
順位 | ドライバー | チーム |
1 | T.ヌービル | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
2 | K.ロバンペラ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
3 | O.タナック | Mスポーツ・フォード WRT |
4 | S.オジェ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
5 | 勝田 貴元 | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
第13戦 | 11月16日~19日 | 日本 |
1 | E.エバンス | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
2 | S.オジェ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
3 | K.ロバンペラ | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
4 | E.ラッピ | ヒュンダイ・シェル・モービス WRT |
5 | 勝田 貴元 | トヨタ・ガズー・レーシング WRC |
2023年WRC世界ラリー選手権の放送配信
2023年WRC世界ラリー選手権はJSPORTSで放送配信します。
JSPORTSの放送はスカパー!やケーブルテレビで契約でき、録画できる点が良いところです。
JSPORTSオンデマンドでは、放送との同時ライブ配信に加え、見逃し配信に対応しているので、後日好きな時間に好きなステージを視聴することができます。
放送配信名 | 視聴料 月額税込 | 無料体験 | 放送配信 |
---|---|---|---|
NHK | 無料 | なし | ✖ |
JSPORTS | ※2,944円 | 初月無料 | 〇 |
2,640円 ジャンルパック 1,980円 | なし | 〇 | |
Amazon Prime JSPORTS | 2,178円 | 14日間 無料体験 | 〇 |
DAZN | 3,000円 年27,000円 | なし | ✖ |
GAORA sports | ※1,749円 | 初月無料 | ✖ |
Hulu | 1,026円 | 14日間 無料体験 | ✖ |
WRC(世界ラリー選手権)放送配信予定
WRCレースの放送配信予定を記します。
放送配信予定
R1 R2 R3 R4 R5 R6 R7 R8 R9 R10 R11 R12 R13
ラリー・モンテカルロ2023(モナコ)[Round 1]
ラリー・スウェーデン2023[Round 2]
ラリー・メキシコ2023[Round 3]
ラリー・クロアチア[Round 4]
4月はラリー・クロアチアです。
様々な特徴のターマックステージを走行します。
・流れるようなコーナーが続くハイスピードなステージ
・ツイスティで道幅の狭いステージ
・路面がダーティな農道など
多様性のあるラリーです。
ラリー・ポルトガル[Round 5]
5月はラリー・ポルトガルです。
クラベル(未舗装)のラリーで派手な土煙をあげて走り抜ける迫力が魅力的です。
ラリー・イタリア[Round 6]
6月前半はラリー・イタリアです。
未舗装路(グラベル)のレースです。
ラリー・ケニア[Round 7]
6月後半はラリー・ケニアです。
未舗装路(グラベル)のレースです。
ラリー・エストニア[Round 8]
7月後半はラリー・エストニアです。
未舗装路(グラベル)のレースです。
ラリー・フィンランド[Round 9]
8月はラリー・フィンランドです。
未舗装路(グラベル)のレースです。
ラリー・ギリシャ[Round 10]
9月はラリー・ギリシャです。
未舗装路(グラベル)のレースです。
ラリー・チリ[Round 11]
10月初はラリー・チリです。
未舗装路(グラベル)のレースです。
ラリー・セントラルヨーロッパ[Round 12]
10月後半はラリー・セントラルヨーロッパです。
舗装路(ターマック)のレースです。
ラリー・ジャパン[Round 13]
最終戦は、いよいよラリー・ジャパンです。
舗装路(ターマック)のレースです。
まとめ
2022年最終戦のラリー・ジャパンの熱が中々冷めない中ですが、2023シーズンがラリー・モンテカルロ(モナコ)で1月に開幕します。
2023年WRCでは、トヨタのマニュファクチャラー/ドライバー/コドライバー3冠3連覇なるか楽しみなのですが、一戦一戦の展開を見て行くことで、最終戦のラリー・ジャパンが一層楽しさ倍増となると考えます。
2023シーズンWRCを応援して行きましょう。