4KテレビはBSアンテナの交換が必要な理由【BS/CS/左旋/右旋の違い】

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BSアンテナを設置すると衛星から発信されている電波を受信できます。

受信した電波をBSアンテナのコンバーターで周波数変換し、テレビに繋ぐとBS/CS放送が映ります。

2018年12月に東経110度に位置する衛星を利用した4K放送が新たに開始されました。

既存のBSアンテナでは受信できない左旋円偏波と言う電波が採用されました。

そのため4K8K放送を受信するために、4K8K対応のBSアンテナが必要になってしまいました。

※BSアンテナと表記する場合でもCS放送も受信できるBS/CSアンテナを総称しています。

※本記事は、2023年9月に確認した内容をまとめています。
※現在の正確な情報は各公式サイトで確認してください。

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4KテレビのBSアンテナを交換する理由

BSアンテナ
フォトロバート・レデラーUnsplash

従来のBS/CS放送は、衛星から発信する電波が右旋円偏波(以下、右旋とも表記します)と呼ばれるものを使用してきました。

右旋円偏波とは、文字通り右回転に螺旋旋回して飛んでくる電波を言います。

それに対して、左旋円偏波は、左回転に螺旋旋回して飛んでくる電波になります。

電波には、右旋円偏波と左旋円偏波の他に、地デジで利用される水平偏波/垂直偏波などもあり、電波の形を変えると混信しません。

その中で4K8K放送を開始するために打ち上げた新しい衛星は、左旋円偏波(以下、左旋とも表記します)が発信できるようになりました。

従来のBSアンテナは右旋の電波を受信するためのものなので、左旋で発信される4K8K放送の電波が受信できなくなってしまいました。

左旋の4Kチャンネルを視聴できない場合でも、既設のBSアンテナで右旋の放送チャンネルは視聴できます。

右旋を使用している放送の中には、NHK BS4Kなどの4K放送もあるので、左旋の放送が見れなくても良いと言う方は既設のBSアンテナで問題は無いはずです。

右旋BSと左旋BS/CSを利用するチャンネル

4K8K対応BSアンテナとは、右旋および左旋の両放送電波を受信できるアンテナだと言うことです。

基本的には、既設のBSアンテナを4K8K対応アンテナに交換するだけで左旋の4K放送も見ることができるようになるはずです。

しかし、高周波数帯域を利用する4K放送は、既存以上に受信状態が安定しない場合があります。

関連記事に左旋の4K放送が見れなかった時に対応した体験を記していますので参考にして下さい。

https://dekirucha.com/MIRAIC/left-turn-not-reflected/

左旋右旋の2種類の円偏波で送る理由

繰り返しの説明になりますが、円偏波は電波が螺旋状に旋回して送られるもので、右回転のものを右旋円偏波、左回転のものを左旋円偏波と呼んでいます。

右旋と左旋では周波数が同じでも混信しないので、右旋と左旋の両方を発信できる多重偏波にすることで、多くの情報を送ることができるようになります。

4K8K放送で右旋と左旋の両方向の円偏波を利用する理由は、この多重偏波により送信できる情報量を増やしたいためと言うことになります。

合わせて円偏波は受信時のアンテナの方向を合わせる調整範囲が比較的ラフな特性があり、BSアンテナのディッシュ部を電波の来る方向に合わせれば受信出来る簡便さを持っています。

BS110度CSデジタル放送用の衛星の方向に付いては、関連記事を参考にして下さい。

【参考】
直線偏波という平面的な波の形の電波もあります。
波の向きを垂直や水平に変えることで、周波数が同じでも混信しない多重偏波として送信できます。
ただし直線偏波は、電波の向きに受信側も精度よく合わせないと受信感度が低下しやすい難点があります。

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BSアンテナの役割

BSアンテナは衛星から送られてくる電波を捉えて、テレビに送るのが役割です。

もう少し細かく説明すると、衛星からは12GHzの高周波数の電波で放送データが送られてきますが、これを各チャンネルが持っている周波数に変換することでテレビでチャンネルを選択して見れるようになります。

BSアンテナの役割

BSアンテナは電波を捉えて反射させるディッシュ捉えた電波を周波数変換するコンバーターで構成されています。

従来のBSアンテナと4K8K対応BSアンテナの違いは、コンバーターの性能の違いとも言えます。

地上から衛星には17GHz(ギガヘルツ)帯で送信されています。
衛星からBSアンテナには12GHzで送信されています。
 ※1GHz=1000MHz
衛星からの12GHz帯の微弱な電波をBSアンテナに付いているコンバーターで増幅して、扱いやすい1~3GHz帯に周波数変換してチャンネル毎の放送データにしています。

BS/CS/右旋/左旋による放送周波数の違い

4K8K放送の開始により左旋電波が増えたことで、2224~3224MHzの周波数帯を利用できるようになりました。

この高い周波数帯の変換もできる高性能なコンバーターでないと左旋電波のBSおよびCS放送が見られないと言うことになっています。

テレビ放送の周波数帯
BS/CS/右旋/左旋による放送周波数の違い
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4KテレビならBSアンテナは交換しておこう

4K放送には、従来から利用されてきた右旋円偏波で伝送されるチャンネルがあり、従来のBSアンテナで受信できていれば4K右旋放送(NHK BS4Kなど)は視聴できます。

しかし、新しい左旋円偏波で伝送されるチャンネルを視聴するには、従来のBSアンテナでは受信できないので、4K8K対応のBSアンテナに交換する必要があります。

4Kテレビを購入して、左旋で伝送される魅力的な番組を視聴しないのは勿体ない話です。

「WOWOW 4K」や「JSPORTS 4K」,特別プログラムが放送される「スカチャン」など、多様な番組が用意されていて、無料放送も随時実施しています。

4Kテレビを買ったのなら、4K8K対応BSアンテナに交換して、4K左旋放送も視聴できるように準備しておくことをおすすめします。

左旋円偏波で伝送されるチャンネル

【左旋BS
ザ・シネマ 4K
ショップチャンネル 4K
4K QVC
WOWOW 4K
NHK BS8K

【左旋CS
JSPORTS 4K
日本映画+時代劇 4K
スターチャンネル 4K
スカチャン1 4K
スカチャン2 4K

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まとめ

4K左旋放送を受信するためのBSアンテナについてまとめます。

衛星から右旋で送信される電波は従来のBSアンテナでも受信でき4K放送を視聴できます

左旋で送信される電波は、従来のBSアンテナに付いているコンバーターでは周波数変換できないので視聴することができません。

すべての4K左旋放送を受信するには、右旋および左旋両方の円偏波の電波を受信して周波数変換できる4K8K対応アンテナが必要になります

4Kコンテンツも豊富になってきて、4K画質のリアリティーな映像を楽しみましょう。

4K8K放送の視聴環境を整えるために各種確認・準備が必要になるかもしれません。

仕組みが判れば簡単に解決できることが多いのですが、技術的に専門家の力を借りないと解決できない場合もあります。

プロの施工業者の多くは、現地調査や相談を受け付けています。

見積りも無料な場合が多く、経験が豊富なので、ケース・バイ・ケースの対応をお願いできます。

代表的な施工業者を参考までに紹介しておきます。

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