暑い季節になると出てきやすい水虫ですが、5本指ソックスが良いと聞きますが、なぜ効果があるのか?どんな靴下を選べばよいのかが良く判りません。
本記事では、水虫が足にできる理由、5本指ソックスの水虫への効果、そして5本指ソックスを購入する時の選び方について紹介します。
足に水虫ができる理由
水虫とは皮膚に水虫の菌(カビ)が寄生して発症する皮膚病なのですが、なぜ菌(カビ)が寄生するのか不思議に思うかもしれません。
しかし、人間の体には、100種類程度の菌(カビ)が生息して生態系を築いているとも言われていて、免疫が正常に機能していると問題ないものが、免疫が不安定になってきたりすると何かの異常の原因になることがあります。
特に足は靴や靴下を履くことで、湿度が上がりやすく、菌(カビ)の好む環境である場所になります。水虫の菌(カビ)にとっても、同様に絶好の環境なので、足の皮膚に入り込んで増殖していきます。
水虫が増殖しやすい環境は、湿度70%以上、温度15℃以上と言われていて、特に6月頃から9月に掛けての蒸し蒸ししている時期に注意が必要です。
水虫ができる位置は、個人差があり、時と場合によって違ってきますが、一番多いのが指と指の間と言われています。
指と指の間が水虫の菌(カビ)にとって暮らしやすい部分になりやすいと言うことです。
特に指の水虫は痒みが伴うものが多く、ストレスを伴う症状になりやすいと考えます。
他には、足裏や縁(ふち),かかとなど色々な部位に発症します。
痒みがなくても見つけたら早めに対処した方が良いと考えます。
水虫への対応方法
水虫は痒みや痛みの伴わない、無感覚な症状もあるので、足の指や裏,かかとを時々観察して、おかしいと感じたら医師に処方してもらうようにしたいところです。
早めに対処することが、増殖を防ぐことにつながり、根治を速めてくれるからです。
処方の多くは、塗り薬になりますが、クリーム状のものや、スプレータイプなど多様になってきているので使いやすいものを医師に処方してもらうといいでしょう。
生活に支障が出るほどのひどい症状の場合は、飲み薬と併用して治療していくことになるので、薬局ではなく、医師の診断で対処していくべきだと考えます。
水虫の予防方法
発症した水虫は治療するべきですが、仮に完治しても水虫の菌(カビ)はどこかに存在しているので、再発のリスクは残ったままです。
水虫の菌(カビ)をもらわないことも大切ですが、水虫の菌(カビ)が足に付着して定住するまでに対処することも有効になります。
素足で歩き、水虫の菌(カビ)を拾い、靴を履いて、温度・湿度が丁度良くなると水虫の菌(カビ)が活性化して、時間が経過すると定住してしまいます。
この一連の連鎖のどこかを断ち切ることで、水虫の定住を阻むことができる予防方法となってきます。
足の清潔を保つ
水虫の菌(カビ)が定住するまでの時間は半日程度必要と言われています。よって、日2回程度の足の手入れ(掃除)でも水虫の菌(カビ)を洗い流すことが可能です。
たとえば、朝起きた時、帰宅した時に足を洗い、加えて風呂やシャワーなどが加わると相当な効果が期待できます。
足を手入れする目的は、水虫の菌(カビ)を除去することと水虫の菌(カビ)の餌となる皮脂を取り除くと言うことです。
水虫の菌(カビ)自体は弱いので皮膚にやさしい消毒を利用しても除去することができます。
指と指の間を丁寧に手入れすることが大切です。
接触物を清潔に保つ
歩く場所に水虫の菌(カビ)が潜んでいるので、時折掃除をして清潔にするようにします。
また、風呂場の湯上りマットは湿気があって格好の住処になっている可能性が高いので、敷きっぱなしにしないように小まめに取り換えたり、使い切りのものにしたり工夫も必要になってきます。
除菌スプレーも活用したいアイテムです。
「Hydro Ag+ (ハイドロ エージープラス)」は、高濃度アルコール除菌に加えて、銀系抗菌剤と抗菌コート(超親水膜)を組み合わせた、高い抗菌性能が長期間持続するアルコールスプレーです。シュッとスプレーするだけで、雑菌の繁殖をしっかり抑えるから、水虫予防にもおすすめです。
(引用:富士フイルム株式会社)
また、公共の場所での裸足の歩行を避けることも重要です。靴やシャワー室、プールサイドなどでは、サンダルや靴下を着用して足の保護を行うことが望ましいです。
多湿とならない工夫を心がける
足の乾燥を保つことが大切なので、濡れたら放置せずに乾燥させることを心がける必要があります。
スリッパなどは濡れても乾きやすい素材を選んだ方が良いです。
足が冷えやすい人も多くおられるので、素足でいる時間も限られていて、靴下を履いて過ごす時間は長いので、靴下は特にしっかり選んで使用したいアイテムになってきます。
水虫の菌(カビ)の増殖を予防する靴下
水虫の菌(カビ)の増殖条件は、温度と湿度が関係しますが、足が冷えやすい場合は保温する必要があり、保温しても湿度が高くならないことが必要になってきます。
靴下の素材
水虫の菌(カビ)の増殖を予防するには、靴下の素材は選んで使用したいところです。
特に天然繊維を主成分にした靴下がお勧めです。
天然素材は高価ですが、肌触りが良く、吸湿性が高い(乾きが遅い欠点あり)ので、肌と接して使用する素材としては天然素材が最適になってきます。
中には防カビ加工・抗菌加工が施されている「銀イオン」や「銅イオン」などの成分が繊維に練り込まれるものもあります。
5本指ソックスについて
5本指ソックスは、足の指を分離することで、足の湿気を軽減し、通気性を高めるために設計されています。これにより、足の指の間での摩擦や汗のたまりにくさが改善され、水虫の発生リスクが減少する可能性があります。
以下に、5本指ソックスのメリットとデメリットを説明します。
【メリット】
・足の指が分離され、指同士の摩擦や汗がたまりにくくなるため、足の湿気を軽減でき、足の健康を保つことができます。
・足の指の間の空気の流れが促進されます。通気性が高くなり、足の蒸れや不快感を軽減できます。
・足の指を個別に包み込むことで、靴の内側での指同士の摩擦を軽減でき、足の爪が削れたり、靴に擦れて痛くなる予防となることが期待できます。
【デメリット】
・5本指ソックスを履くと足幅が広がる可能性があり、靴が窮屈になってしまう場合があります。
・通常の靴下とは違う形状のため、初めて履くと違和感があります。慣れるまで履き心地に違和感を感じるかもしれません。
・通常の靴下よりも、5本指ソックスは高価な場合があります。
以上のように足の健康や快適性を重視する場合に5本指ソックスを選択することができますが、履き心地や値段に不満がある場合は、通常の靴下の方が快適な場合もあります。
5本指ソックスを試す理由は、人それぞれにあると思います。
・指と指が個々に離して蒸れを抑えたい
・スポーツをする時に指を独立で動かせるようにすることで安定を向上したい
・安定を保つことで疲労を軽減したい
・外反母趾や扁平足へ効果を期待したい
など、5本指ソックスの特徴と素材による快適性を組み合わせて、最適な靴下を見つけましょう。
5本指ソックスの選び方
5本指ソックスを選ぶ際には、以下の点を考慮して選ぶようにすると良いと思います。
・通常の靴下と同じように、サイズに注意して選びます。大きすぎる場合は、脱げやすく、小さすぎる場合は、指が窮屈になって不快感を感じることがあります。
・通常の靴下と同じように、さまざまな素材で作られています。自分の足の状態や好みに合わせて、適切な素材を選びましょう。通気性が良い素材を選ぶことで、足の湿気を軽減することができます。
・ランニングやトレーニングなど、使用目的で使用するかに合わせて、適切な素材や機能を選びましょう。
・5本指ソックスでも様々なデザインがあります。好みに合ったデザインを選ぶことで、気分良く使用できます。
素材による違い
靴下に使用される素材は、以下のような種類があります。
種類 | 特徴 |
---|---|
ウール | 天然素材で、保温性が高く、汗をかいても蒸れにくい。 |
シルク | 天然素材で、肌触りが滑らかで、保湿性に優れており、防菌効果もある。 |
コットン | 天然素材で、通気性が良く、吸湿性に優れ、肌触りが柔らかく快適。 |
レーヨン | 天然素材で、肌触りが良く、吸水性も高い。 |
ナイロン | 耐久性に優れており、摩擦に強く、速乾性が高い。 |
ポリエステル | 軽量で速乾性に優れ、通気性も良い。 |
アクリル | 保温性が高く、綿やウールと比べて形が崩れにくく、柔軟性に優れている。 |
靴下の目的や季節、使用環境に合わせて、素材を選ぶことで、快適な履き心地を得ることができます。
中でも、水虫の予防を考えると天然素材を多く配合している靴下を選ぶ方がメリットが大きいと考えます。
天然素材は、ウールやシルクなどの動物繊維とコットンやレーヨンなどの植物繊維があり、それぞれの特徴は次の通りです。
ウール(動物繊維)
ウールは、ヒツジやヤギ、アルパカ、ラクダなどの動物から採取される天然繊維のことを指しますが、ヒツジの羊毛から作られたウールが最も一般的です。
ウールは、その特性から衣料品や靴下、ブランケットなどに使用されることが多い素材になります。
ウールの靴下の主な特徴は以下の通りです。
- 保温性に優れている:ウールは、空気を含んで保温性が高くなり、冬場などの寒い季節での利用に適していますが、湿気に強く、蒸れた足を防いで快適な履き心地なので、夏場でも利用できる素材です。
- 吸湿性がある:ウールは、湿気を吸収して保持できるため、乾燥した環境をつくります。吸湿性が高いことで、汗を吸収して臭いを抑える効果も期待できます。
- 耐久性に優れている:ウールは、繊維が強いことで、長く使うことができます。
- 抗菌性がある:ウールは、天然素材特有の抗菌作用を持っています。
- 染色性が高い:ウールは、染料の吸収性が高いため、鮮やかな色合いを表現することができ、デザインも多様です。
一方で、ウールは繊維が粗いことで、肌触りが硬いと感じ、履き心地が苦手な人もいます。
ウールの苦手な方でも、一度試してもらいたいのは、高品質・高機能とされるメリノウールです。
メリノウールと一般的なウールの違いは、繊維の太さと柔らかさです。
メリノウールは、メリノ種の羊の繊維が非常に細く、一般的なウールよりも柔らかいため、肌触りがよく、痒みを感じにくいとされています。
メリノウールは一般的なウールに比べて高価ですが、高品質な素材は夏冬通して感的な素材として人気が出ています。
シルク(動物繊維)
シルクは蚕の繭からとれる繊維です。
きめ細かさや光沢のある美しさが魅力で、高級繊維と呼ばれます。
軽くしなやかで保温性・保湿性にも優れています。
シルクの靴下の主な特徴は以下の通りです。
- 軽くて柔らかい:シルクは非常に軽く、柔らかい素材であるため、肌触りがとても良く、履き心地が非常に快適です。
- 保湿性が高い:シルクは吸湿性があり、湿気を逃がしやすいため、蒸れにくく、保湿性に優れています。
- 温度調整機能がある:シルクは冷たい空気を通しにくく、体温を調整する効果があります。夏でもサラッとした涼しさがあり、冬でも暖かく過ごすことができます。
- シルクの靴下は耐久性が低いため、簡単に破れたりすることがあります。また、手洗いが必要であり、洗濯方法にも注意が必要です。
コットン(植物繊維)
コットンは、天然素材であるため、多くの人にとって身近で馴染みのある素材です。
コットンの靴下の主な特徴は以下の通りです。
- 柔らかく通気性が良い:コットンは、通気性が良く、柔らかい素材であるため、優しい肌触りに感じます。また、汗を吸収して速乾性にも優れているため、足をドライに保ってくれます。
- 丈夫で耐久性がある:コットンは、繊維が強く、耐久性に優れています。
- 肌に優しい:肌に優しい天然素材のため、アレルギー体質の人にもおすすめな素材です。
- 染色性が高い:コットンは染色性が高いため、多彩な色の靴下が作られています。
- 伸び縮みする:濡れたままの使用や長時間の使用によって伸びやすくなることがあります。また、洗濯により縮むことがあるため、取り扱いに注意が必要です。
レーヨン(植物繊維)
レーヨンは、セルロースと呼ばれる植物由来の原料を使って作られる人工繊維の一種です。
レーヨンの靴下には、以下の特徴があります。
- 柔らかくてなめらかな肌触り:柔らかな手触りがあり、肌触りが良いので、快適な履き心地が期待できます。
- 吸水性に優れている:レーヨンは、綿にも劣らない吸水性があります。また、吸水性が高いため、汗を吸収して足をドライに保ち、快適な履き心地が感じられます。
- 染色性が高い:レーヨンは染料の吸収性に優れ、多彩な色合いを表現することができます。
- 柔軟性に優れている:レーヨンは、織り方によって柔軟性を調整することができます。そのため、足の形に合わせて柔らかくフィット感が高い素材です。
- レーヨンは湿気に弱く、濡れたままの放置や長時間の使用により縮むことがあります。耐久性に欠けることから、靴下としてはあまり適していない面もあります。
付加機能(靴下設計)
靴下は、付加機能を付けて設計されているものが多くあります。
特にスポーツ用靴下には、足の負担を軽減する機能や姿勢の安定化に役立つ機能【アーチサポート機能,グリップ力】などが付加されているので、必要に応じて選択できます。
普段履く靴下としては、不要な機能でリラックス効果を得るには不向きかもしれませんが、フィットして靴の中でシワになりにくく、摩擦が少ないので足にできるマメの予防にも役立ちます。
通気性も高く、天然素材のスポーツソックスなら水虫の予防にも効果的です。
5本指ソックス製品の紹介
5本指ソックスは、万人に合うもだとは言えませんが、足の健康や快適性を重視したい方は、利用してみる価値があります。
以下の製品を参考に自分に合う靴下を探してみてください。
ツジヤ 五本指ソックス メンズ くるぶし
銀の活性イオンで雑菌の繁殖を抑制する5本指靴下です。
かかとに滑り止めが付いています。
素材構成: 80% 綿, 20% ポリエステル
Tabio MEN 履き口ゆったり5本指ソックス
履き口がゆったりつくられていて、締め付けが苦手な方
オーガニックコットンを起毛した糸を使用した5本指ソックス。
起毛することで、通常の綿より柔らかく肌触りが滑らかになっています。
通気性がよくさらりとした履き心地で、ムレが気になる方におすすめ。
セシール 5本指ソックス
ストレッチ素材を使ったよく伸びてピタッとフィットする靴下です。
抗菌防臭加工・消臭加工でイヤなニオイを抑えてくれます。
素材構成: 綿・ナイロン・ポリウレタン
TABIO SPORTS レーシングラン5本指ソックス
特許のアーチサポート機能で疲労軽減機能がついています。
ユーカリの木を原料とした「リヨセル」を科学的に改質させて消臭機能を付加しています。
素材構成: 44% 綿, 35% ポリエステル, 13% 再生繊維(デオセル), 7% ナイロン, 1% ポリウレタン
mont-bell メリノウール トレッキング 5トゥソックス
登山全般で利用できる抜群のクッション性を備えた靴下ですが、普段履きも問題なし。
【素材】ウール52%+ナイロン30%+ポリエステル9%+ポリウレタン9%
WORKMAN メリノメッシュショート5本指
甲メッシュ仕様で通気性UP
・メリノウール糸65%以上使用
・甲メッシュ仕様
・消臭効果
・5本指ソックス
素材/ ウール・ポリエステル・ナイロン・ポリウレタン
Tabio メンズ 綿シルケット五本指クルー丈
綿の混率が高い五本指ソックスです。
肌触りがさらさらしていて、シルクのような光沢のソックスです。
素材構成: 綿 73%、ナイロン 20%、レーヨン 5%、ポリウレタン 2%
TABIO しっとり絹の5本指ショートソックス
薄地で光沢のある上質な絹素材を使用しています。
ソフトでしっとりとした肌触りになっています。
夏は涼しく、冬は暖かい、調湿性の高い靴下です。
素材構成: 絹 、ナイロン 、ポリエステル、ポリウレタン
TABIO カテキン加工 絹の5本指カバーソックス
吸放湿性の高いシルクでムレを防ぐとともにカテキン加工の消臭機能が付いています。
冷え対策としてタイツや靴下との重ね履きができます。
素材構成: シルク 80%、ナイロン 18%、ポリウレタン 2%
841(ヤヨイ) 冷えとり靴下 シルクインナーソックス
男女兼用の重ね履きで冷え対策に最適なインナー用シルク5本指ソックスです。
汗や臭いを防止します。
素材構成: 絹80%、ポリエステル18.4%、ポリウレタン1.6%
TABIO フットボール 5本指ソックス
【高摩擦特性】【フットサポート】 【滑り止め】 【ドライ&ダブルレイヤード構造】を備えた、サッカーソックスです。
25チーム、200名以上のJリーガーも愛用しています。
素材構成: ポリエステル 、ナイロン 、綿 、ポリウレタン 、再生繊維(デオセル)
まとめ
水虫の菌(カビ)を長時間足に付着した状態にしないことが大切になってきます。
5本指ソックスは機能的ですが、人により履き心地など合わないこともあると思います。
一般的な靴下でも天然素材との組み合わせや必要な機能を持ったものを選べば、水虫予防への効果が期待できます。
選択肢が広く、色々な靴下を楽しみながら、水虫を予防していきましょう。