SLAM(スラム)技術…Simultaneous Localization and Mapping (自己位置推定と地図作成を同時に行う技術)を搭載したロボット掃除機「ルーロ」RULO MC-RSF1000。
パナソニックの一般家庭向けロボット掃除機に対する並々ならぬ意欲を感じます。
機能の一つ一つにわくわくせずにいられません。
レーザーセンサーにより360度全方位の空間をサーチしてくれるので、もはや床にモノを置きっぱなしでも障害物を短時間で認識した上で効率的に掃除してくれるようになりました。
ロボット掃除機を稼働させるために事前に床の片付けをするなんて、自分で掃除機持って掃除した方が速いと思いますよね。
やっぱり片付けがいらないのが最高でしょう。
ただロボット掃除機をうまく使うために部屋の状態を掃除しやすいように維持する意識が出てくるので、結果的には部屋を片付ける習慣が付いてしまいます。
また、RULO MC-RSF1000には段差を乗り越えるリフト機能が追加され、2.5cmまでの段差は乗り越えてしまいます。
色々な機能が満載されたRULO MC-RSF1000の詳細を紹介していきます。
3つの障害物検知センサーを搭載
ルーロは障害物検知のために 360°レーザーセンサー,赤外線センサー,超音波センサーの3種類のセンサーを搭載しています。
センサーの種類によって得手不得手があるので、センサーを組み合わせることで認識精度を向上させています。
【360°レーザーセンサー】
レーザーセンサーを360°全方位に 1秒間に約10回転させて、半径8 mの見通しで室内をサーチするので、何も置いてなければ、あっという間に部屋の形状を認識してしまいます。
近づかなくても広範囲の障害物を検知できる特徴があります。
【超音波センサー】
前方に音波を出すことで鏡面や黒色、透明な障害物も検知可能なセンサーです。
音を吸収する素材が苦手です。
【赤外線センサー】
赤外線センサーで壁までの距離を正確に検知し、数cm単位の壁沿い走行を可能にしています。
赤外線センサーは、光を利用するので、透過するものが苦手です。
センサーによるマップ作成一致率が向上
従来のカメラセンサーでは、部屋の上部を見て、部屋の特徴点を捉えならが間取りを認識していきマップを作成していたとのことですが、RULO MC-RSF1000に搭載されている360°レーザーセンサーでは、自己位置認識の精度を向上した上でレーザーを回転させて周囲の間取りを短時間で認識しマップを作成します。
実際の間取りとルーロが作成したマップの一致率は、従来品の カメラセンサーでは約71 %だったのに対して、RULO MC-RSF1000の場合は約98 %の高い一致率になるとしています。(パナソニック社)
マップ精度の向上により、積んである衣類やおもちゃ、ゴミ箱、いす脚などでも幅約2 cm以上あれば認識できて、よけながら掃除をしてくれます。
とは言っても、色・素材により検知できない場合もあるので、ある程度の制御特性を把握した方が、より快適に使用できると考えます。
部屋数の多い家や広い場所などでも正確なマップを作成してくれますし、広さに応じて自己判断でエリアを分割して効率良く掃除を計画してくれます。
段差乗り越え機能でどこでも掃除
フロント3Dセンサーが段差を検知し、最大2.5cmの段差でもアクティブリフト機能を利用して本体をリフトアップして乗り越えます。
- 従来引っかかり、止まりがちだった薄いマットやラグも
- 沈んで動けなくなってしまいがちな毛足の長いじゅうたんの上も
- つまずきやすかった敷居も
- 厚みがあって柔らかなマットやじゅうたんも
このアクティブリフトはとても魅力的な機能です。
うまく段差を作って走らせたい!そんな興味も出てきます。
当然かもしれませんが階段下などに転落しないように床面も検知して動作してくれます。
クリーンセンサーで「見えないゴミ」も逃がさない
クリーンセンサーはダニの死がいやフンなどハウスダストまで検知します。
ハウスダストを見つけたら赤点灯、きれいになったら青点灯で目で見て判るようになっています。
クリーンセンサーは高速赤外線センサーにより目に見えない約20μmのハウスダストまで検知します。 通常目に見える大きさは 約70μmまでと言われるので頼もしいい限りです。
ゴミが多いところではパワーアップしゴミの量に応じてキレイになるまで同じ場所を往復したり首振りしたりと集中した掃除を自動で制御してくれます。
この機能の有無により収集できるごみの量が1.4~1.7倍違うそうです。
収集できたゴミが多いのはうれしいのですが、掃除機自体も汚れてくるのでゴミの廃棄だけでなく、フィルターやセンサー類を掃除する必要があります。
「RULOナビ」アプリでスマートホーム化
スマートフォンで「RULOナビ」アプリを使えば外出先で掃除の状況を確認したり、RULO MC-RSF1000の操作や設定ができます。
「ゴミマップ」でゴミの状況確認!
掃除の結果をゴミマップで確認でき、ゴミのたまっていた場所が見て判ります。
掃除1回毎のゴミの量もグラフで表示してくれますし、お掃除履歴も確認できます。
ゴミのたまっていた場所のみを掃除する指示できるようになっています。
「エリア指定」で任意の範囲のみお掃除!
掃除したくないエリアがあれば、アプリで2ヵ所までの範囲を設定できます。
部屋の使用状況に合わせて掃除しないエリアを設定できるので、在宅中の掃除も気兼ねなくできるようになっています。
「徹底掃除」でここだけはきれいに!
二重走行して念入りに掃除するエリアを指定できます。ハウスダストが気になる子ども部屋や寝室におすすめの使い方になります。
「スケジュール設定」で都合のよい稼働!
1週間のスケジュールを 各曜日ごとに1つの設定を登録できます。
掃除する時間と掃除モードを設定できます。
スマートスピーカーと連携して音声で指示
Googleアシスタント搭載スマートスピーカーでルーロに指示できます。
- お掃除開始の指示
- お掃除停止の指示
- ルーロを掃除台に戻す指示
- 充電中かの確認
- 掃除中かの確認
- 掃除音を控えめにする指示
- 掃除音の控えめをオフにする指示
今やスマートスピーカーは必須デバイスになってきました。
ルーロ―の三角形は考え抜かれたカタチ
ルーロの名前は、運動学の父と呼ばれる19世紀のドイツの機械工学者「フランツ・ルーロー」が開発した定幅図形に正三角形の各辺を膨らませたような形をしたルーローの三角形から取られているようです。
この三角形は、正方形に内接して回転できる三角形なので、壁際や部屋の隅でもしっかり掃除でき、狭い場所でもスムーズに方向転換できる形になっています。
吸込口は、前方の辺に180mmの幅で配置されていて、角に付いた2本のサイドブラシでゴミを集めてゴミを吸込んで集めて行きます 。
ルーロを連れていき指定場所を掃除するスポットモード
RULO MC-RSF1000には「otomo機能」と呼ばれる任意場所を掃除させるモードがあります。
充電台にある RULO MC-RSF1000に自分の足を認識させて掃除したい場所に連れていくのです。
掃除させたい場所に連れて行って3秒立ち止まると RULO MC-RSF1000 も停止して掃除する場所の開始位置として認識しスポットモードが開始されます。
スポットモード では、その場所を中心に外側に向かって渦巻き状にお掃除し、直径約1.5 mに到達すると、内側に向かって渦巻き状に折り返してお掃除し中心に戻ります。
スポットモード終了後は、自動で充電台に戻ります。
まとめ
ロボット掃除機の進化は、需要の多さを物語っています。
RULO MC-RSF1000は、その進化の過程にあるとも言えますが、目を見張る機能を意欲的に取り込んだロボット掃除機です。
RULO MC-RSF1000の機能を基準として、更に精度を高め、機能を向上し、進化していって欲しいものです。
RULO MC-RSF1000 | SC-RS520 | SC-RS810 | |
---|---|---|---|
SLAM技術 | レーザー式 | ジャイロ式 | カメラ式 |
障害物検知 センサー | 360°レーザー 赤外線 超音波 | レーザー 赤外線 超音波 | レーザー 赤外線 超音波 |
他センサー | 落下防止 床面検知 クリーン フロント3D | 落下防止 床面検知 クリーン | 落下防止 床面検知 クリーン |
走行制御 | エリア分割 ラウンド& ルート走行 | ラウンド& 簡易ルート走行 | ラウンド& ルート走行 |
段差乗り 越え機能 | アクティブ リフト | ー | ー |
最大 稼働面積 | 約120畳 | 約30畳 | 約120畳 |
集塵方式 | ダストボックス (紙パック不要) | ダストボックス (紙パック不要) | ダストボックス (紙パック不要) |
集塵容量 | 0.25L | 0.25L | 0.25L |
充電時間 | 約5時間 | 約3時間 | 約3時間 |
集塵時間 | 約100分 | 約100分 | 約100分 |
サイド ブラシ | 左右2個所 | 左右2個所 | 左右2個所 |
自動復帰 | あり | あり | あり |
充電台 自動充電 | あり (自動再開) | あり (自動再開) | あり (自動再開) |
スマート スピーカー 対応 | |||
本体寸法 幅×高さ ×奥行 | 345×99 ×330mm | 330×92 ×325mm | 330×92 ×325mm |
重さ | 3.4kg (本体+電池) | 3.0kg (本体+電池) | 3.0kg (本体+電池) |