雪の降る地域では冬前後に家族や知人の自動車を合わせると4台以上のタイヤ交換をすることも珍しくありません。
タイヤ交換はホイールナットの緩め/締めに力がいるので女性にとっては大変な作業になってしまいます。
そんなタイヤ交換も電動インパクトレンチがあれば、作業が相当楽になってきます。
タイヤ交換に電動インパクトレンチが良い理由
自動車のタイヤは通常4本ついていて、冬には4本のスタッドレスタイヤに交換します。
ホイールナットは一つのタイヤに4本または5本付いているので、1台の自動車で16本~20本のナットを緩めて/締めてを繰り返す必要があります。
1台の自動車でさえ、重労働なのに家族の自動車に対応するには誰かに手伝ってもらわないとたまりません。
電動インパクトレンチを使用すれば、2kg程度の本体を持ってレバーを引くだけで、ナットが緩み/締ります。
女性にも手伝ってもらえそうな感じです。
電動が良い理由としては、トルク変動が少ない点が挙げられます。
インパクトレンチには、エアー式もありますが、エアーの圧力を一定に保てない場合は、エアー圧力に応じてインパクトレンチが出力するトルクが変動します。
300Nmのトルクを発揮するインパクトレンチでも、エアー式では圧力低下やホースなどの道中での圧力損失でインパクトレンチが発揮するトルクが低下してしまいます。
その点、電動インパクトレンチは電気で動くので電圧・電流が一定であれば、得られるトルクの低下はありません。
300Nmのトルクの電動インパクトレンチなら、ほぼ300Nmの力を発揮します。
電動インパクトレンチはバッテリー式?
電動インパクトレンチには、ケーブルで電気を供給するものとバッテリーで電気を供給するものがあります。
バッテリー式の方が持ち運びが自由で、使い勝手が良いのは間違いありませんが、バッテリーが弱くなった場合はトルクが低下して使えなくなります。
予備のバッテリーがあれば良いのですが、ない場合は手作業に変更しなくてはいけない最悪の状況に陥ってしまいます。
ケーブルで給電する場合は、安定したトルクを得られて作業に不安はないのですが、ケーブルの移動が面倒になってきます。
タイヤ交換は、タイヤを置いてある場所で実施することを考えると、ケーブル方式の方が充電の手間やバッテリーの心配がない分、良いようにも思います。
電動インパクトレンチで必要なトルク
ホイールナットの締め付けトルクは
・普通車の場合で10~12kg(約100~120Nm)
・軽自動車の場合は8~10kg(約80~100Nm)
とされています。
ホイールナットを緩める場合には、初期のトルクが必要な場合もあるので、インパクトレンチのトルク仕様は大きめにした方が無難です。
電動インパクトレンチは、トルク出力が安定しているので150Nm程度でも良いのですが、200Nm以上を選定した方が使い勝手も良く作業も楽になると考えます。
インパクト用ソケットについて
インパクト用ソケットは、インパクトレンチに付属してくる場合もありますが、お気に入りのソケット別途入手するのも気分が上がって良いと思います。
サイズは自動車によって変わるので適切なものを選びます。
いろいろな自動車で利用するのなら、6角17mm,19mm,21mmを揃えれば対応できます。
差込角はインパクトレンチに合わせますが、12.7mm(1/2インチ)が基本になってきます。
おすすめ電動インパクトレンチ
バッテリー式のものとケーブル給電式のものを分けておすすめします。
バッテリー式
ケーブル給電式
自動車タイヤ交換手順
タイヤ交換作業の手順は以下の通りです。
タイヤ交換作業一覧
交換手順 | 利用機器等 |
---|---|
コンプレッサー起動 | コンプレッサー |
ジャッキアップ | メカor油圧ジャッキ |
ホイールナット緩め | インパクトレンチ |
ホイールナット取り外し | インパクトレンチ |
タイヤ取り外し | 手作業 |
タイヤ取り付け | 手作業 |
ホイールナット仮締め | クロスレンチ |
ジャッキダウン | メカor油圧ジャッキ |
ホイールナット本締め | クロスレンチ |
ジャッキ取り外し | 手作業 |
タイヤ空気入れ | コンプレッサー エアーゲージ |
※ジャッキアップは自動車を少し持ち上げた状態(タイヤが着地した状態)でホイールナットを緩めた方が良い場合もあります。状況に応じて対応します。
その他道具紹介
タイヤ交換に使用した道具(もの)を紹介します。
ジャッキ
自動車に付属するメカジャッキをインパクトレンチで回すことで上げ下げを楽にできます。
油圧ジャッキを使用する場合は、荷重、最低位/最高位などは車のタイプに合わせて使用します。
軽自動車~大型車まで多様なサイズで販売されています。
自動車タイプ別のおすすめフロアジャッキを参考記事で紹介しています。
タイヤ空気入れ
タイヤ交換時には空気圧をチェックした方が安心できます。
ゲージ付きのタイプなら圧力を確認しながら充填でき、リリースも出来るので調整が簡単です。
エアーコンプレッサーがあるといろいろなことに利用できるのガレージライフの楽しさが倍増します。
クロスレンチ
クロスレンチは、力を掛けるのである程度高品質なものを購入した方が長く精度よく利用できると考えます。
まとめ
タイヤ交換に電動インパクトレンチを導入することで、ホイールナットの緩め/締め付けともに、作業負荷が大幅に軽減できます。
電動インパクトレンチの出力トルクは200Nm程度で十分ですが、タイヤ交換後にナットの締め具合をクロスレンチで確認した方が安心して運転できます。
ガレージライフを楽しんでいきましょう。