スマートデバイスNo1のSwitchBotから温湿度計Proが登場し気になっていたところ、レビュー依頼があったので使ってみました。
DEKIRUCHAは、歴代のSwitchBot温湿度計を使用していることもあって、Proのことは興味津々だったのですが、既に家のあちこちに温湿度計が置かれています。これ以上どこに置けば活用できるのか思案していましたが、使って直ぐにそんな心配が不必要だったことに気が付きました。
今回のSwitchBot温湿度計Proは、これまでのSwitchBot温湿度計にはない特別な機能を持った最上位機種だからProなんです。
本記事は、SwitchBot温湿度計Proをレビューすると共に、「初めてスマート温湿度計の導入を検討している方」や「追加で導入を検討している方」が温湿度計を導入することで、どんなメリットを得られるのか想像できるように筆者宅での活用事例も併せて紹介していきます。
きっと何がProなのか理解していただけると思います。
SwitchBot温湿度計Proの概要
SwitchBot温湿度計シリーズは、5機種がラインナップしています。
機種名 | 備考 |
---|---|
SwitchBot温湿度計 | 初代 |
SwitchBot温湿度計プラス | 画面および文字サイズアップ |
SwitchBot防水温湿度計 | 屋外可能(IP65防水・防塵)、本体画面なし |
SwitchBot温湿度計Pro | データ表示機能大幅アップ、音が出る |
SwitchBot CO2センサー(温湿度計) | CO2センサー搭載(今後発売) |
最新機種としてCO2センサーが搭載されたプレミアムな最新モデルSwitchBot CO2センサー(温湿度計)が登場しますが、温湿度計機能としてはSwitchBot温湿度計ProはSwitchBot CO2センサー(温湿度計)と同様の最上位仕様になっています。
各モデルの詳細仕様は、「SwitchBot温湿度計 製品機能一覧表」(SwitchBot公式サイト)に示す通りです。
SwitchBot温湿度計Proの特徴となっているのは、データ表示機能が大幅アップしたところです。別のSwitchBot温湿度デバイスがあれば、2つまでを任意に選択して、その測定値をSwitchBot温湿度計Proの画面に常時表示できるようになりました。別のデバイスが無い場合でも大丈夫、SwitchBot温湿度計Proが測定している温湿度を表示できます。
また、従来の通知機能に加え、アラート設定に現在値が到達するとSwitchBot温湿度計Pro本体のスピーカーから警告音(ビープ音)を発生できるようになりました。警告は音だけではなく、点滅でお知らせすることも可能。ボタンひとつで音が鳴らないようにサイレント設定することも可能です。
以降で詳しく紹介していきます。
表示機能が大幅アップ
全てのSwitchBot温湿度計シリーズは、設置した場所の温湿度を測定します。
測定値は、一定期間(ローカル68日、アプリ2年)記録・保存されます。保存されたデータは時系列にグラフ化した形で確認でき、最小1分単位のCSVデータでPC等に転送することも可能です。取り扱うデータは、温度℃、相対温度%、絶対湿度g/㎥、露点温度℃、VPD【湿り空気の飽和水蒸気圧と水蒸気圧の差】となります。
SwitchBot温湿度計Proは、3.1インチの画面サイズまで拡大したことで、多くの情報を見やすく表示できるようになりました。そして、本体からビープ音や点滅で警告を発することができるようにもなりました。
- 日時表示(新機能)
- 気象情報表示(新機能)
- 任意2箇所までの温湿度表示(新機能)
- 快適度表示
- 警告発生(新機能)
気になる情報を一元化できるようになったところがプロなのだと感じます。
日時表示
まず、画面に日付および時刻が表示されるようになりました。
日付の表示形式例:9/18
時刻の表示形式例:12時間/24時間制選択
温湿度計という枠を超えて、置き時計としての機能も持ったことになります。
気象情報表示
気象情報は、インターネットから12時間先までの情報を取得し、お天気アイコンで表示してくれるものです。
ただし、SwitchBot温湿度計Proだけではインターネット接続できないため、ハブ機能を持つ、SwitchBotハブminiやSwitchBotハブ2などを近くに置くことで、Bluetooth通信して天気情報を取得します。
天気予報は、情報表示機器として欲しい表示機能です。しかし、最近の急な雷雨などを考えるとSwitchBot温湿度計Proに表示される予報だけでそれらを掌握することはできません。少し先の状況を大まかに把握するものになっています。
任意2箇所までの温湿度表示
SwitchBot温湿度計Proは、自分で測定している温湿度を表示させるのが通常の使い方になりますが、の画面には、画面の上段(画面中央)と下段(画面下方)に2つの温湿度を表示させることができ、他のSwitchBotの温湿度測定デバイス(温湿度計シリーズやハブ2)と連携させることで、連携したデバイスの温湿度測定値を表示させることができます。
よって、画面の上段(画面中央)と下段(画面下方)に表示させる温湿度は、SwitchBot温湿度計Pro自体が測定した値を表示させることもできるのですが、他のデバイスでの測定値も表示させることができます。
快適度表示
快適度表示は、画面のあるSwitchBot温湿度計の標準的な機能です。SwitchBot温湿度計Proではカラーバーと文字で表示されるようになったので、一目で快適度を確認できます。
快適温湿度は範囲(快適温度範囲と快適湿度範囲)を任意に設定できます。
下図の例では、全てのデバイスで快適度設定を温度18℃〜28℃および湿度30%〜70%にしていて、SwitchBot温湿度計Proの画面上段の温湿度と下段の温湿度共に快適範囲のため【COMFORT】(快適)を▼,▲マークで指しています。
警告発生
SwitchBot温湿度計Proは、機器本体から警告音を発生できるようになりました。
温度℃、相対温度%、絶対湿度g/㎥、露点温度℃、VPD【湿り空気の飽和水蒸気圧と水蒸気圧の差】について、アラートを設定できます。設定した範囲に入った時に発生する警告は2パターンから選択できます。
1)画面上の温度または湿度表示が点滅
2)点滅に加え、ビープ音を発生(音量:小/中/大)
SwitchBot温湿度計Proの導入手順
SwitchBot温湿度計Proを箱から取り出すと、本体と取説、サポートカードが出てきます。
本体には単三電池が2本取り付け済みで、絶縁シートを引き抜くと通電が始まります。
通電後の初期画面
通電すると日時と上段の温湿度(SwitchBot温湿度計Proの測定値)が表示されます。
この状態でも時計+温湿度計として利用できます。
アプリ登録
スマホで温湿度を見るには、SwitchBotアプリにSwitchBot温湿度計Proを登録します。
初めてSwitchBotを導入する場合はアカウント登録が必要ですが、完了していれば、アプリ画面からデバイス追加を押して、後は画面の指示に従うだけで簡単に登録できます。
登録手順はSwitchBotデバイス共通なので、数回実行経験を積めれば直感的にできるようになります。
お天気情報の表示
SwitchBot温湿度計Proの画面にお天気情報を表示させるには、SwitchBotハブminiやSwitchBotハブ2などのハブ機能のあるSwitchBotハブが必要です。
SwitchBot温湿度計ProはSwitchBotハブとBluetooth通信することで、インターネットからお天気情報を取得します。
SwitchBotハブは、スマート機器の中枢機器で、各種赤外線リモコンの集約やデバイス間のBluetooth通信ができるため、多岐に渡り活躍する機器です。(説明不要かもしれません)
温湿度を測定する機能を搭載したマルチデバイスであるSwitchBotハブ2やSwitchBot温湿度計シリーズを設置すれば、SwitchBot温湿度計Proの画面に表示する温湿度の測定値に利用できます。
DEKIRUCHAの利用例
DEKIRUCHA宅には、温湿度を測定できるデバイスが6箇所配置されています。
自覚はありませんが、温湿度が気になる性格なのでしょう。
温湿度デバイスの活用例として、筆者DEKIRUCHAのデバイス配置および使い方を紹介します。
DEKIRUCHAのデバイス配置は下図のようになっています。
設置場所 | SwitchBot温湿度測定デバイス名 |
---|---|
リビングキッチン | 温湿度計Pro,温湿度計プラス |
年寄りの部屋 | 温湿度計プラス |
物干し場 | 防水温湿度計 |
書斎 | ハブ2 |
寝室 | 温湿度計プラス |
水槽 | 防水温湿度計 |
リビングキッチンでの利用
リビングキッチン(リビング兼用キッチンです)には、SwitchBot温湿度計ProとSwitchBot温湿度計プラスを並べて設置してあります。
リビングキッチンに近い物干し場にはSwitchBot防水温湿度計が設置されています。
リビングキッチンにはSwitchBotハブminiがあり、家の中のスマート機器と連携できるため、SwitchBot温湿度計Proの画面に表示する温湿度を任意に選択できます。
現状では、リビングキッチンの温湿度表示をSwitchBot温湿度計プラスに任せ、SwitchBot温湿度計Proの画面には、書斎と物干し場の温湿度を表示しています。
3箇所の温湿度が並んで表示されている形になっています。
リビングキッチンでの温湿度の利用は、サーキュレーターとの連携です。
夏場の朝は、エアコンを運転しなくても過ごせる時間帯があります。その時にサーキュレーションだけはしておきたいと感じます。室温が大きく変わるわけではないのですが、空気に流れがあるのと無いのとでは感覚が違います。
また、冬場は朝から寒いので、所定時刻以降に一定温度以下になっていた場合にSwitchBotハブminiからエアコンを暖房運転させSwitchBotサーキュレーターを稼働させます。そして、一定湿度以下になった時にはSwitchBot気化式加湿器を稼働させます。
1年中多くの時間を過ごすリビングキッチンなので、快適に感じる環境を作れるようにSwitchBotのスマート機器をフルに活用しています。
関連するデバイスは次の通りです。
年寄りの部屋での利用
家族に年配者がいる場合、室温を適切にしているのか気になるものです。
SwitchBot温湿度計を部屋に置くだけで、家族が室内の温室度を把握することができます。夜間を通した温湿度の推移を確認できるのが便利です。また、アラートを設定しておけば、不適切な室温を検知できるので、気付いてあげることもできます。
SwitchBot温湿度計は、1年通して家族を気遣うことができる優しいデバイスです。
関連するデバイスは次の通りです。
物干し場での利用
物干し場にサーキュレーターを設置すると乾きが違います。
現在はSwitchBotサーキュレーターのオン/オフを自動化する最適タイミングを掴むため思考錯誤しているところです。夏場の物干し場は、洗濯物を干すと相対湿度が80%を超え、乾燥してくると相対湿度が60%未満になってくる感じですが、天候にも左右されるので少し難しく、余裕を持ってサーキュレーターをオフしています。
今後、冬場は部屋干しになるのでエアコンに頼ることになりますが、ここでもサーキュレーターを併用することで乾燥が早くなります。温室度の推移を観察できるのがSwitchBot温湿度計シリーズの良い点です。
来年には、洗濯物に最適な自動化サーキュレーションを納得できる形に完成させたいと小さな夢ですが追いかけています。
関連するデバイスは次の通りです。
書斎での利用
書斎は、SwitchBotハブ2(付属コードに温湿度センサー内蔵)で温湿度を測定しています。書斎を使う前に遠隔から温湿度を確認して、アレクサ経由でエアコンを稼働します。
これまではスマホ画面から書斎の温湿度を確認していましたが、リビングキッチンにSwitchBot温湿度計Proを導入したことで、SwitchBot温湿度計Proの画面に書斎の温湿度を表示できるようになりました。リビングキッチンから書斎の室温を把握できるのでスマホを見る手間が減りました。
関連するデバイスは次の通りです。
寝室での利用
寝室は、エアコンをタイマーで切る機会が多いのですが、切った後で寝苦しい状況を回避したいので、温度と湿度をOR条件で設定し、不快な条件になった時に自動的にエアコンを再稼働させるように設定してあります。
関連するデバイスは次の通りです。
水槽での利用
DEKIRUCHAは、水槽で食虫植物を育てています。
育てている食虫植物は、過湿しすぎても良くないのですが、乾燥しすぎると枯れるリスクが高くなる品種です。また、冬場は10℃未満にならないように保温ヒーターを使用します。
水槽内の温湿度は過敏に対応する必要は無いのですが、毎日確認して適宜管理する必要があります。湿度は常時90%以上になり、温度は10℃〜40℃で1年間推移します。この環境の中で以前に普通の温湿度計を使用してみたのですが、半年後に液晶部の数字が出なくなってしまいました。
その後、SwitchBot防水温湿度計が発売されたので切り替えました。現在は温湿度の推移が記録され、異常値になると通知してくれます。ペットなど小動物を飼育されている方も防水性能のあるSwitchBot防水温湿度計は便利なアイテムだと思います。
関連するデバイスは次の通りです。
SwitchBot温湿度計Pro使用まとめ
SwitchBot温湿度計Proには、複数の温湿度表示、日時やお天気情報の表示、そしてSwitchBot温湿度計Pro本体のアラート発生と多くの機能が盛り込まれました。
当初、温湿度計として高い性能を持っているプロ仕様なのかと思っていた部分もあったのですが、高性能なのは当然のことで、他の温湿度計の測定値を表示できる機能が付加されました。
意表をつかれた感もありましたが、実際に使用してみると便利であり、自宅のスマート化を拡張できる機能なのだと理解できました。SwitchBot温湿度計シリーズの最上位デバイスとして、サイズ感以上の実力を備えたデバイスだといえます。
これからスマート温湿度計を導入したい場合、SwitchBot温湿度計プラスなどの従来機種でも十分な性能を持っているのでお勧めできますが、SwitchBot温湿度計Proを選んでおけば、後になって後悔することはないと思います。
なぜかと言うと、SwitchBot温湿度計プラスの後で購入したくなるのはSwitchBot温湿度計Proなのですが、SwitchBot温湿度計Proの後に購入したくなるのはSwitchBot温湿度計ProやSwitchBot温湿度計プラス、SwitchBot防水温湿度計など多様な選択肢になるからです。また、既にSwitchBot温湿度計シリーズを導入済みの方は、既設デバイスを有効活用できるSwitchBot温湿度計Proが最適な選択になります。
Proという名前はダテじゃなかったです。