自動車で外出中に思いもよらないバッテリーが上がり、エンジンを掛けようとしても始動しない。
こんな時にどうしますか?
本記事では、自動車のバッテリーが上がった時にできる5つの対応方法を紹介します。
自動車バッテリーが上がった時の対処方法
自動車バッテリーが上がって、エンジンが掛からなくなった場合の対応方法は以下の6つになってきます。
・自動車保険のロードサービスを利用する
・JAFに依頼する
・自動車整備工場が加盟している駆け付けサービスを利用する
・別の車のバッテリーと接続してジャンプスタート
・ジャンプスターターを使用
・押し掛けする
自動車保険のロードサービスを利用
ロードサービスとは、走行中に車が故障して自分で対処することができない場合に近くの提携している自動車整備工場のプロが駆けつけてくれるサービスです。
バッテリーが上がった
キーを車の中に閉じ込めた
ガス欠した
タイヤがパンクした
動かなくなった
などで、困った時に保険会社のロードサービス窓口に電話すれば、プロを手配してくれるものです。
自動車保険の契約内容を確認して下さい。
ロードサービスが付帯しているなら電話番号を登録しておきましょう。
JAFに依頼
JAF(日本自動車連盟)は、ご存じの方も多いかもしれませんが、ロードサービスの老舗です。
JAF会員なら安心&充実のロードサービスが日本全国24時間、365日無料!
ただし、非会員でも料金を支払えばサービスを利用できるので、万一の場合は誰でもJAFに電話すれば来てくれます。
非会員の利用料は下記の通り高額なのですが、呼んだその場でも会員になれるようです。
会員は入会費2,000円+年会費4,000円が基本です。
家族会員は入会費0円+年会費2,000円ですが、車指定ではなく個人に付帯するサービスなので知人の車に乗っていてもサービスを利用できます。
自動車保険の場合は、保険対象の車に限定したサービスなので、JAFの方が広い範囲で利用できます。
バッテリー上がり:無料(13,130円以上)
パンク:無料(13,330円以上)
キー閉じこみ:無料(15,230円以上)
燃料切れ:無料(16,670円以上)
故障車けん引:無料(13,130円以上)
JAFは全国ネット年中無休24時間体制でカーライフをサポート!
自動車整備工場が加盟している駆け付けサービス
自動車保険会社も自動車整備工場と提携しているので、同じ形態になりますが、自動車保険にロードサービスが付帯していない、JAFの会員でないなどの場合は、 自動車整備工場が加盟しているサービスを利用すれば多様なサービスが存在します。
バッテリー上がりへの対応なら、24時間365日営業【カーバッテリー110番】に電話すれば、日本全国で利用できます。
ジャンプスタート代金が8,800円~となっています。
場所や時間などで加算があるのかもしれないので電話確認しましょう。
生活トラブルをスピーディに解決!24時間365日受付対応【生活110番】などは、バッテリー含めて何でも対応してくれます。
別の車のバッテリーと接続してジャンプスタート
近くに他の車があったら助けてもらいましょう。
2台の車のバッテリーを接続してエンジンを再始動することができます。
車のバッテリーを接続できる2本のブースターケーブル(通常間違えないように:赤がプラスケーブル、黒がマイナスケーブル)が必要です。
ジャンプスタートは以下の手順で行います。
1.エンジンは停止
2.バッテリーが上がった車のバッテリーのプラス端子に赤いプラスケーブルを接続
3.プラスケーブルの反対側を助けてくれる車のバッテリーのプラス端子に接続
4.助けてくれる車のバッテリーのマイナス端子に黒いマイナスケーブルを接続
5.マイナスケーブルの反対側をバッテリーが上がった車のマイナスに接続(※1)
(※1)マイナスとは、正しくはエンジンの金属部分などに接続しますが、判らない場合はバッテリーのマイナス端子でも大丈夫です。
6.助けてくれる車のエンジンをかける
7.助けてくれる車のアクセルを踏んで回転を少し高く保ち5分ほど給電する
8.バッテリーが上がった車のエンジンをかける
9.エンジンがかかったら、つないだ時の逆の手順でケーブルを外す
ジャンプスターターを使用
ジャンプスターターを使用すれば、他の車が居なくても対応できます。
ジャンプスターターには何種類かあって、
「キャパシタ式」
「バッテリー式」
が主なものになります。
キャパシタ式ジャンプスターター
キャパシタ式ジャンプスターターは、その場で弱ったバッテリーの残っている電気をジャンプスターターに内蔵されているキャパシタ(コンデンサ)に貯めて、貯めた電気を一気に放出してエンジンを始動する仕組みのジャンプスターターです。
事前の充電などの準備が不要で、持っていれば何とかなると言う優れものです。
製品によりますが1~2分もあればキャパシタに電気を貯められます。
電気を貯める方法として、
・上がってしまったバッテリーに残っている電気から貯める
・別の車のバッテリーから電気をもらって貯める
があります。
どちらも、その場で電気を貯めて使うので、持っていれば何とかなるのがキャパシタ式ジャンプスターターです。
また、キャパシタは繰り返し使用回数が1万回以上などの長耐久のものが多いので、個人であれば持っていれば10年-20年と相当な期間の利用が可能です。
短所としては、始動しようとしているバッテリーが弱り過ぎていた場合(5V未満など)は、電気を取り出すことができないことがある点です。
近くに他の車が居れば、シガーソケットからキャパシタに電気を貯めたりもできるので、拝借させてもらうなども可能です。
バッテリー式ジャンプスターター
バッテリー式ジャンプスターターは、リチウムイオンバッテリーを内蔵していて、事前に充電しておくことで、使用時に貯めておいた電気を放出してエンジンの始動に使うものです。
リチウムイオンバッテリーには、ジャンプスターターの役割以外にライトが付属していたり、スマホ充電などに使用出来たりと、モバイルバッテリーのように多用途に利用できるものも多くあります。
短所としては放電していくので時々充電が必要なことです。
繰り返して充電するのでリチウムイオンバッテリーは劣化していきます。
充電使用回数も数百回と有限となる特徴があります。
それでも個人で使用する場合は、車載しておけば使用頻度も低いので、10年以上は耐用できると考えます。
キャパシタ式ハイブリッドスターター
キャパシタ式ハイブリッドスターターは、キャパシタ式とバッテリー式の両が可能なジャンプスターターで、車載バッテリーが弱すぎて電気をジャンプスターターのキャパシタに貯められなくても、内蔵バッテリーが利用できます。
両方の長所・短所を補ってくれるジャンプスターターなので、ハイブリッドスターターの選択がベストになります。
キャパシタ式ジャンプスターターの使い方
メルテックMP-1スーパーキャパシタシステムハイブリッドスターターを例にして、キャパシタ式でのジャンプスターターの使用手順を記します。
1.車のエンジンスイッチをオフにします。
2.赤ケーブル(+)のクランプをバッテリーの赤端子(+)に接続します。
3.黒ケーブル(-)のクランプをバッテリーの黒端子(-)に接続します。
4.車のバッテリー電圧が表示され、車載バッテリーからキャパシタに充電が始まります。
5.キャパシタへの充電がFULLになったらブザーが鳴ります。
6.車のエンジンをスタート
7.エンジンが掛かったら電源ボタンを押してケーブルを外します。
メルテックMP-1スーパーキャパシタシステムハイブリッドスターターは、4400mmAのリチウムイオンバッテリーを内蔵しており、車載バッテリーが弱すぎてキャパシタに電気を貯められない場合は、リチウムイオンバッテリーからキャパシタに電気を貯めることができます。
また、リチウムイオンバッテリーが充電不足の場合には、別の救護車からキャパシタに電気を貯めることもできます。
色々な手段でバッテリーの上がった車のジャンプスタートを試みることができる心強い仕様になっています。
押し掛け
AT車全盛で、燃料噴霧装置がインジェクション(injection)になってしまい、押し掛けと言う言葉も死語に近くなっていますが、MT車なら押し掛けの可能性は十分にあります。
バッテリー上がりでセルモーターが回らない状態でも、バッテリーに電気は残っているので、押し掛けが出来る場合があります。
ミッションを2速に入れてクラッチを踏んで、車を押してもらいます。
押して少し速度が上がったらクラッチをつなぎます。
力づくですがMT車ならではの緊急時対応になります。
バッテリー寿命
自動車のバッテリーの寿命は2~5年と言われています。
頻繁に自動車を運転していれば、充電と放電が繰り返され、コンディションを保ち易く、5年程度は使用できます。
しかし、あまり運転しない放電時間の長い車のバッテリーは、負電極にサルフェーションという非伝導性結晶皮膜が生成されてしまい、充電能力が低下しバッテリーが劣化してしまうことがあります。
サルフェーションを除去するにはパルス充電と呼ばれる1秒間に1000回程度の高周波数で電圧をかける機能が有効です。
バッテリー上がりが発生した後にバッテリー交換も検討するべきですが、パルス充電を利用してバッテリーの回復を試みる価値があります。
※古いバッテリーへの充電は発熱等で危険な場合があります。
まとめ
自動車バッテリーが突然上がってしまった場合に対応できるようにジャンプスターターを装備しておけば安心が高まるものと思います。
日頃のバッテリーのケアは、大切なメンテナンスなので、パルス充電器も利用してカーケアを心がけていきましょう。