キャンプで車載冷蔵庫を使うため、事前に1000WhのJackery ポータブルバッテリーでどのくらい稼働できるのか試したところ、Alpicool車載冷蔵庫2室 31L(ポータブル冷蔵庫)をECOモードで稼働すれば、60hの省エネ稼働が可能なことが分かった。(別記事参照)
そこで2泊3日のキャンプに車載冷蔵庫を実践投入。
その結果を紹介します。
使用した車載冷蔵庫とポータブルバッテリーの概要

車載冷蔵庫は、Alpicool車載冷蔵庫2室 31L(ポータブル冷蔵庫)。
左右別々の二室を持つ冷凍冷蔵庫、片方が8L、もう片方が23Lになっています。
二室を別々の温度に設定できて、今回は小室(8L)を冷凍(-15℃)設定、大室(23L)を冷蔵(5℃)設定にしました。
冷凍庫内は、氷になっている製氷皿2枚、凍らせて食べる 国産果汁のシャーベットを沢山。
冷蔵庫内は、2泊3日の食材満載。
前日から自宅で車載冷蔵庫に入れて、しっかり冷やして持ち出しています。
ポータブルバッテリーは、Jackery ポータブルバッテリー1000 Pro。
ちょっと古いタイプのリチウムイオンバッテリーですが、十分な性能を持っています。
Alpicool車載冷蔵庫2室 31Lの仕様は次の通り
項目 | Alpicool車載冷蔵庫 2室 31Lの仕様 |
---|---|
外側寸法 | 幅61.8cm×奥行37.6cm×高さ44.2cm |
重さ | 13kg |
内容積(小) | (8L) 幅17.2cm×奥行27.8cm×高さ16cm |
内容積(大) | (23L) 幅26cm×奥行27.8cm×高さ33cm |
設定温度 | -20℃〜20℃ |
電源対応 | DC12V/24V , AC100-240V |
定格出力 | 60W |
騒音 | ≦45dB |
車載時の消費電力

自動車のシガーソケットからは、実測で97W程度出力されていました。
車載冷蔵庫の消費電力は、ECOモードで最大30W程度、MAXモードで最大60W程度なので、どちらのモードでも稼働できます。
駐車中の庫内温度保持のため、ポータブルバッテリーをかませて使用しました。
車載してエンジン始動中は、シガーソケットから給電し、ポータブルバッテリーをスルーして、Alpicool車載冷蔵庫2室 31Lを稼働して、エンジン停止中は、ポータブルバッテリーの蓄電を消費します。
結果的に2時間のドライブ、休憩2回で、ポータブルバッテリーは残量100%でキャンプ場に到着しました。
[シガーソケットDC出力]→[1000Whポータブルバッテリー(DC出力)]→[Alpicool車載冷蔵庫]
小室(8L)設定温度:-15℃(冷凍)
大室(23L)設定温度:5℃(冷蔵)
運転モード:ECOモード
内容物:
小室(8L)
・氷になっている製氷皿2枚
・凍らせて食べる 国産果汁のシャーベットを沢山
大室(23L)
・2泊3日の食材満載
庫内はほぼ前日から冷やしておいたものでスタート
キャンプ中の車載冷蔵庫の消費電力

今回の2泊3日キャンプでは、電源サイトを選ばずにポータブルバッテリーで車載冷蔵庫を稼働しました。
1000WhJackery ポータブルバッテリーは、Alpicool車載冷蔵庫2室 31L専用です。
キャンプ1日目
12時にキャンプ場到着。
ポータブルバッテリーの残量100%で使用開始。
昼食、夕食などで庫内の食材の出し入れ、随時飲み物出し入れしています。
翌朝6時、稼働時間18時間でポータブルバッテリーの残量は65%でした。
(100%-65%)➗18時間=1時間あたり1.94%消費(19.4W相当)
事前に確認したECOモードでの消費電力16.1W=1時間あたり1.61%消費よりも多いのですが、このペースだとキャンプ場滞在の48時間(2泊3日)で、ポータブルバッテリーを93%程度消費する計算になります。
ちょっとギリかもです。
[1000Whポータブルバッテリー(DC出力)]→[Alpicool車載冷蔵庫]
小室(8L)設定温度:-15℃(冷凍)
大室(23L)設定温度:5℃(冷蔵)
運転モード:ECOモード
内容物:
小室(8L)
・氷になっている製氷皿2枚
・凍らせて食べる 国産果汁のシャーベットを沢山
大室(23L)
・2泊3日の食材満載
庫内はほぼ前日から冷やしておいたものでスタート

キャンプ2日目
キャンプ2日目は、朝昼夕の3食に加え、暑い時間帯が長いので、飲料やシャーベットの消費が増えます。
ただ、別途3.5Lアイスジャグに2kgの氷を持参していたので、冷凍庫の負荷は少なかったと思います。
1000Whポータブルバッテリーは、ギリギリ持つ見立てで、不安が残っていたので、ソーラー充電を実施。
ソーラーパネルは、ポータブルバッテリーとセットで購入した100Wのもの(Jackery SolarSaga 100)を持っているのですが、事前確認した結果、晴天で好条件下で70W出力がマックス。
車載冷蔵庫が20W程度消費するので、ソーラーで70W入力できると、1時間で50Wh貯まる計算になります。
キャンプ場は林間サイトなので、晴天が続いたとしても、木陰の影響があるので、最大出力で充電できる時間は4時間程度と感じました。(設営する場所によりますが・・・)
上手くいけば200Wh=バッテリー20%分の蓄電が期待できるわけです。
丸々4時間充電できる可能性は低く、現実的に考えて2時間程度確保できれば良い方かもしれません。
50W×2h=100Wh=バッテリー10%分が蓄電できることになります。
今回のキャンプ1日目の状況から考えると、バッテリー10%の蓄電でも十分だったわけですが、事前確認での晴天で好条件下70W出力による蓄電速度は、かなり遅く感じていて不安でした。
そこで、不安を補うために200Wタイプのソーラーパネルを購入しておきました。
リョクエン 200W折りたたみソーラーパネル は、キャンプ直前に到着したため、ぶっつけ本番での実践投入。

ポータブルバッテリーへの入力は、max152W。
このリョクエン 200W折りたたみソーラーパネルは、100W毎の2系統の配線が出ていて、並列接続と直列接続を選択して利用できます。
並列で使用するとDC23.6V×11A、直列で使用するとDC47.2V×5.5Aになります。
林間サイトでは、時間によってパネルの一部に木陰がかかることが多かったので、並列の方が良かったかもしれませんが、今回は直列で使用しています。
パネルの1箇所に影ができただけで20W程度の発電しかしなかったので、時々パネルへの日当たりを見て、パネルの向きや設置場所をずらすなどの作業が必要で、少し面倒でした。
参考:Jackery ポータブルバッテリー1000 Proは、
DC入力ポートが2つあり
[12-17.5V⎓8A, 2ポート電流制限16A]
[17.5-60V⎓11A, 2ポート電流制限22A]
合計800W
となっています。
午後3時に95%まで回復できたので、ソーラーパネルの発電量を簡易計算すると
天気:晴れ時々曇り
発電時間:5時間
車載冷蔵庫消費電力:20W×5時間=100Wh程度
蓄電量:(95%ー65%)=30%=300Wh程度
ソーラー発電量:100Wh+300Wh=400Wh
平均発電量:400Wh➗5h=80W
となりました。
今回のような天候が続けば、充電と消費の繰り返しにより、相当長い期間、1000Whポータブルバッテリーで車載冷蔵庫を稼働させることができそうです。ただし、お天気次第になるので、今回の結果は上々のものなのだと思います。
キャンプ2日目が終わり、3日目の朝6時、1000Whポータブルバッテリーの残量は65%。
キャンプ3日目
キャンプ3日目は、朝食を食べて、片付けです。
12時にキャンプ場チェックアウト。
帰りは、自動車のシガーソケットを利用せず、ポータブルバッテリーからの給電のみで、車載冷蔵庫を稼働させました。
帰り道で遊びながら、20時に帰宅、その時のポータブルバッテリーの残量は41%。
2日目にソーラー充電できたおかげで、1000Whポータブルバッテリーによる運用に余裕ができました。
キャンプでの車載冷蔵庫の快適度
2泊3日のキャンプでAlpicool車載冷蔵庫2室 31Lを使用しました。
冷凍庫で氷やシャーベットを保存できるのは快適そのもの。
わずか8Lの冷凍庫ですが、子供も大人も大満足でした。
また、冷蔵庫も23Lとやや小ぶりなのですが、氷を入れる必要がないので、庫内容量は十分です。
2Lペットボトルも縦に入るので、使い易さも良いと思いました。
そして、ECOモード稼働による省エネ(平均20W未満)と200Wソーラーパネルによる充電によって、2泊3日のキャンプを余裕で稼働できました。
冷蔵庫の音ですが、自宅で使用した時はコンプレッサーの稼働音を感じました。
ただ、冷蔵庫として普通の音、本体の大きさの割に音は大きいのだと思いますが、キャンプでは外の音(例えば、水の音、虫の音など)の方が大きいので、聞こえた記憶がありません。

まとめ
Alpicool車載冷蔵庫2室 31L(ポータブル冷蔵庫)を購入して、2泊3日のキャンプに行ってきました。
ECOモードで稼働させることで、1000Whポータブルバッテリーで2泊3日ギリギリ持つかもしれないことが分かりました。
晴れ間があれば、ソーラー充電が可能で、短時間を想定して、発電量の大きなパネルを使いたいところです。
今回、200Wソーラーパネルを使用しましたが、林間サイトのキャンプ場の場合、パネルの一部分でも木陰がかかると発電量が落ちるので、並列接続が有利なようにも感じました。
または、200Wソーラーパネルをもう1枚追加して、ポータブルバッテリーのDC入力2ポートを利用すれば(並列接続になるようだ)良いのかもしれません。
これからのキャンプにおいて、車載冷蔵庫とポータブルバッテリーは手放せないアイテムとなりました。